トイレのウォシュレットの水が止まらなくなってしまった場合の対処法についてご存知の方はあまり多くないです。

しかし、ウォシュレットの不具合というのはいつ起きてもおかしくありません。

放っておくとトイレが水浸しになってしまう危険性があるので、できる限り早めの対処が必要になります。

精密機械であるウォシュレットの修理は、プロでない人にとっては簡単ではありません。

そこで、今回はトイレのウォシュレットの水が止まらないというトラブルに対しての対処方法や、その他ウォシュレット関連のトラブルについて紹介・解説していきます。

勝手に水が出ていても問題がない場合

まず知っておいていただきたいのが、ウォシュレットから勝手に水が出る場合には、放置して問題がないケースがあることです。

以下のようなケースは故障ではなく、正常な動作なので心配はありません。

ただし、商品や機種によっては以下の動作が行われないものもあるため、心配な場合や不自然だと感じた場合は取扱説明書などで確認をしておくとよいでしょう。

逃がし水

ウォシュレットの機種によっては、「逃がし水」と言って水圧調節のための水が洗浄前後または洗浄中に流れることがあります。

洗浄ノズルが動いて水を出しているのを見たり聞いたりした経験がないでしょうか。

そのタイミングで水が出ている場合、水漏れでは無いので安心してください。

また、その他にも水回路を温める動作として水が流れるタイプのウォシュレットもあります。

ノズルクリーニング

ビデを使用する前後にノズル部分を洗浄するための「ノズルクリーニング」が行われる機種では、逃がし水とは違う部分から水が流れるものもあります。

ノズルの清潔を保つためのものなので、こちらも水漏れの心配はありません。

ノズル内に水が残っている

温水タンクに水を溜めて温める「貯湯式」のウォシュレットによっては、使用後に数分間ほどノズル付近から水滴が落ちることがあります。

これはノズル内に残っている水が落ちることで起きる現象のため、故障による水漏れではありません。

ウォシュレットのトラブルが疑われる場合

ウォシュレットから勝手に水が出ている原因が以下のような場合、トラブルが起きている危険があるので、早めの対処がおすすめです。

マイコンの誤動作

ウォシュレットのノズルから水が勝手に出たり、ボタンを操作していないのに水が噴き出したりする場合はマイコンという制御装置の誤動作が原因かもしれません。

ノズルや電磁バルブが誤動作した結果、気づかぬうちにトイレが水浸しになっていることも考えられます。

分岐金具のゆるみ

ウォシュレット付きのトイレは、貯水タンクからトイレを流す水とウォシュレット用の水を分けているのが「分岐金具」です。

この分岐金具を留めているナットが緩んでしまうと、そこから水漏れしてしまう可能性があります。

電源に関する不具合

ウォシュレットが稼働した後に水が止まらなくなってお困りの場合は、電源に関するトラブルが起きているかもしれません。

電源に不具合があると、ウォシュレットのノズルから排出される水が止まらなくなる危険性があります。

リモコンの電池切れ

電源の不具合のほかに考えられるのは、ウォシュレットのリモコンの電池が切れてしまっているというのが原因です。

ウォシュレットのリモコンは便座近くの壁などに取り付けられていることが多いですが、それらは基本的に遠隔操作で動いています。

リモコンの電池が切れてしまっていると遠隔操作ができなくなってしまうなら、ウォシュレットのノズルからの水が止まらなくなってしまうことが起こりうるのです。

ウォシュレットの水が止まらない時の対処方法

上記のような場合には被害が出る前に、早めの対処が必要です。

ここからは、上で挙げたような原因に対しての対処方法をそれぞれご紹介していきます。

電源に不具合がある場合

電源の不具合によって水が止まらなくなってしまった場合、まずはウォシュレットの電源のリセットをすることで直る可能性があります。

以下の方法を試してみて、正常に動作するか確認してみてください。

リセットボタンを押す

マイコンの誤動作が原因で水が勝手に出る場合には、ウォシュレットのリセットボタンを押してみましょう。

リセットボタンの位置はウォシュレットの種類によっても異なりますが、プラグ部分についていることが多いです。

電源プラグを挿し直す

マイコンの誤動作が原因の場合には、一旦電源プラグを抜いて挿し直すことで水漏れが直ることがあります。

以上の方法で、一度電源のリセットを試みてみましょう。

リセットして水漏れが再発しないようであれば、特に問題ありません。

リモコンが電池切れした時の対処方法

リモコンの電池切れが原因で水が止まらなくなってしまっている場合は、コンセントを抜くか主電源のスイッチを押して電源を切りましょう。

電源を切ったらリモコンに電池を入れ直し、再び電源を入れます。

これでリモコンの遠隔操作が効くようになれば、作業は完了です。

分岐金具の緩みが原因の場合

先述の通り、ウォシュレットの水漏れは分岐金具のナットが緩んでいることが原因かもしれません。

最初に電源プラグを抜き、水が吹き出さないよう止水栓を閉めて作業しましょう。

工具などでナットを締め、水漏れがないか確認してください。

その他のトラブルについて

ウォシュレットでは、水が止まらないという症状以外にも故障の可能性は存在します。

ここからは水が止まらない以外のウォシュレット故障についていくつかご紹介します。

ノズルが稼働しない

水が出る前にノズルが出てこない、出たノズルが収納されないという症状もあります。

これらの症状の場合も電源に原因があると考えられます。

まずはコンセントが挿さっているか、電源は入っているかを確認します。

確認して電源プラグの表示が“OFF”になっている場合は、リセットボタンを押しましょう。

そのほか、停電やブレーカーといった自宅の電気に関連するトラブルも考えられますので、確認が必要です。

ノズルから水が出ない

ウォシュレットから水が出ないトラブルが起きている場合、考えられる原因としては以下の通りです。

1. 設定水圧が低過ぎる
2. リモコンの電池切れ
3. フィルターのつまり
4. 寿命

設定水圧が低過ぎる場合は、再設定をすることで改善されます。

リモコンの電池が切れている場合は電池の交換を。

フィルターに関しては、取り外して水で洗うことで症状が解消されます。

止水栓を閉めて給水を断ってからフィルターを取り外すようにしましょう。

寿命に関しては、ウォシュレットの製品寿命は約4年を想定して製造されています。

製品によりますが長年使っているのであれば、ウォシュレットまたは便器自体の交換を検討してみることをおすすめします。

まとめ

今回は、トイレのウォシュレットの水が止まらない場合の対処方法についてご紹介してきました。

精密機器ということもあり、電源の問題や電池切れなどが理由で水が止まらなくなってしまうのは仕方がないことです。

自分でできる簡単な作業であれば問題ありませんが、機器の故障に関してはプロの知識と技術が必要になります。

どうしても自身で修理できない場合には無理をせず、プロに相談するようにしましょう。