2024.05.29
配管(排水管)つまりの原因は?場所別の解消方法を解説
配管には給水管や排水管、ガス管などがありますが、つまりトラブルの多くは排水管で発生します。排水管つまりの原因は、発生した場所によって様々で、つまりの原因によって効果的な対処法も異なります。
この記事では、排水管つまりの原因やつまりを自力で解消する方法、つまりの予防方法を場所別にお伝えするとともに、排水管つまりによって起こる症状や業者に依頼するべき症状について解説しますので、参考にしてください。
屋外に設置されている排水桝には落ち葉や枯れ枝、泥、砂などが溜まりやすく、それらを定期的に取り除かないとつまりが発生しやすいです。
排水桝につまりが発生すると、屋内の排水口全てに影響を及ぼす可能性があるので、注意が必要です。また、経年劣化による配管の不備も、つまりや水漏れなどのトラブルにつながるため、専門業者による点検を定期的に行いましょう。
その原因は雑菌です。排水管内に食材カスや油汚れ、頭髪などが溜まっていくと、それらを栄養源とする雑菌が繁殖し、排水管つまりを引き起こすぬめりや悪臭が発生します。
食べカスや油を流すことが多いキッチンの排水管と、皮脂や体毛、石鹸カスなどが流れやすい浴槽の排水管は、特に雑菌が繁殖しやすい環境であるため注意が必要です。
また、排水管つまりによって「封水」が不足し、下水管から悪臭が上ってくる場合もあります。
通常であれば排水管内にある「封水」が、下水管からの臭いや害虫の侵入を防ぎます。しかし、排水管つまりによる圧力の変化で「封水」が減少してしまうと、下水管から立ち上る悪臭を防ぐことができなくなってしまうのです。
また、排水桝(屋外にある家庭の排水が集まる場所)の周辺に排水が溜まっている場合は、排水桝のつまりが原因であると考えられます。排水桝は、大量の油や固形物、屋外から入り込んだ木の枯れ枝や枯れ葉などによってつまることがあります。
排水桝のつまりが発生すると、家庭内のすべての排水口から排水が逆流する可能性があるので、複数個所で症状が起きていないかを確認しましょう。また、排水桝のつまりを自力で解消することは難しいため、専門の業者へ連絡してください。
これは、つまりの原因が、大量のトイレットペーパーや固形物、硬い便、おむつなどの場合に発生しやすい症状です。トイレットペーパーや硬い便によるつまりの場合は、数時間放置することで自然に解消される場合があります。
しかし、おむつや生理用ナプキンといった吸水性の高い固形物を流してしまった場合は、それらが排水管内で膨張し、症状がかえって悪化する可能性があるため、専門の業者に相談してください。
便器内の水溜まり部分に小さな穴が開いているタイプのものは、圧力をかけると汚水が逆流する危険があるため、上記の方法は避けてください。また、つまりの原因が異物である場合も、上記の方法は使用できません。
油汚れが原因のつまりであれば、以上の方法で解消されることが多いでしょう。しかし、排水口から水が逆流してくるといった症状がみられる場合は、状態を悪化させるおそれがあるため注意が必要です。
ユニットバスと造作風呂(在来工法)では排水溝の構造が異なるため、解消方法を変わってきます。
左図がユニットバス、右図が造作風呂(在来工法)
今回はユニットバスのつまり解消方法をご紹介します。
また、お掃除シートを使用する際には、その製品が水に流せるタイプであるかどうかを必ず確認してください。水に流せないタイプのお掃除シートを流すと、つまりの原因になります。
さらに、尿石などによってつまりが発生することもあるので、こまめに掃除を行いましょう。便器をブラシでこすることはもちろん、トイレ用洗剤を使った洗浄や、尿石除去剤を使った清掃も定期的に行ってください。
便器の中に誤って固形物を落とさないように、便器の周りに小物類を置かないようにする、小さな子どもがトイレを使用する際に気を配るといった工夫も必要です。
油汚れによるつまりを未然に防ぐには、油をキッチンの排水口に流さないように心掛けることです。余った油を直接排水口に捨てるのは論外。ビニール袋に新聞紙やペーパータオルなどの給油性の高い紙を入れて吸わせ、可燃ゴミとして出すようにしましょう。
また、調理器具や食器についた油も、給油性のある紙でふき取ってから洗うことをおすすめします。食べ残しや野菜くずなども排水口に直接捨てるのではなく、ビニール袋に入れて生ごみとして出しましょう。
シンクを使い終わったら約50度のお湯を数秒間流す習慣をつけると、油汚れが蓄積しにくくなります。定期的な清掃も忘れずに行ってください。
ヘアキャッチャーは100円ショップなどでも購入でき、シリコンタイプのものや使い捨ての紙製のものなど、様々な種類があります。
ただし、ヘアキャッチャーを設置しても、排水口に髪の毛が流れるのを完全に防ぐことはできません。そのため、定期的に排水口の中を掃除して絡まった髪の毛を取り除くことが重要です。
他の場所と同じように、定期的な清掃が必要不可欠です。排水口に髪の毛が絡まっていたらこまめに取り除き、市販のパイプクリーナーで排水管内を掃除するようにしましょう。
洗濯槽の場合は排水口だけではなく、洗濯機自体の清掃もしっかりと行いましょう。市販の洗濯槽クリーナーの使用や、洗濯機の洗濯槽洗浄コースによって簡単に洗浄が行えます。洗濯層の汚れがひどい場合は、酸素系洗剤よりも洗浄成分が強い塩素系洗剤を使うのがおすすめです。
また、節約、節水のためにお風呂の残り湯で洗濯をしているご家庭もあるでしょう。しかし、排水口の清潔さを維持したいのであれば、この方法はあまりおすすめできません。
お風呂の残り湯には髪の毛や皮脂、垢などが含まれているため、これらが洗濯槽や排水口に蓄積してつまりの原因になる可能性があるからです。可能であれば、お風呂の残り湯を使わないようにするのが良いでしょう。
以下のようなケースに該当するのであれば、無理に自力で対処しようとせず、業者に相談するようにしましょう。
流した固形物が、排水口内の手が届く場所にあるのであれば、自分で対応しても問題ありません。しかし、固形物が排水管内の目で確認できない個所まで流れてしまった場合は、無理に自分で取り出そうとしない方が良いでしょう。
無理に自分で対応しようとすると、排水管内につまった固形物をさらに奥の方へ押し込んでしまう、排水管内を傷つけるといったリスクがあるためです。
複数個所で同時に排水口の水が流れにくいまたは流れなくなった場合は、排水口つまりではなく、その先の排水管や下水管につまりが発生している可能性があります。
つまり発生部分が排水口から距離のある箇所であることが考えられるため、個人的に対処することが非常に困難です。
このようなケースでは、屋外から排水管や下水管にアプローチする必要があるため、専門の業者に対応を依頼した方が良いでしょう。
これは、排水管の内壁にこびりついた油汚れが、洗浄剤によって剥がれ落ち、排水管のL字型に曲がった個所に蓄積することによって引き起こされる現象です。
排水管のL字部分は水の流れが停滞しやすいため、大量の油汚れが蓄積すると水の流れをせき止めてしまいます。
排水管内の油汚れが、洗浄剤だけでは処理できないほど多量だった場合に発生する稀なケースです。シンクの排水口に業務用パイプ洗浄剤を使用した後に水が流れなくなった場合は、専門業者に相談しましょう。
そういった場合は、水道修理の専門業者に相談しましょう。水道指定工事店の水PROであれば、見積もりや出張料が無料なので、気軽に相談することができます。24時間365日受け付けをしているので、急なトラブルでも安心です。
配管(排水管)つまりで困ったことや気になることがあれば、ぜひ当社へお気軽に電話やメールでお問い合わせください。
この記事では、排水管つまりの原因やつまりを自力で解消する方法、つまりの予防方法を場所別にお伝えするとともに、排水管つまりによって起こる症状や業者に依頼するべき症状について解説しますので、参考にしてください。
配管(排水管)つまりのおもな原因
排水管つまりの原因は、発生個所によって異なります。まずはトイレ、キッチン、浴室、洗面所、洗濯機の排水口、それぞれの主な原因を知っておきましょう。トイレつまりの原因
トイレの排水管がつまる原因として挙げられるのは、以下のようなものです。- 大量のトイレットペーパーを一度に流す
- ティッシュペーパーやおむつ、生理用ナプキン、掃除用シートなど水に溶けない紙製品を流す
- スマートフォンやおもちゃ、小物などの異物を誤って流す
- カップラーメンなどの食べ残しを流す
- 尿に含まれるカルシウムの成分が固まった「尿石」が蓄積する
キッチンつまりの原因
キッチンの排水管がつまる原因として挙げられるのは、以下のようなものです。- 食材カスや生ごみ
- 油汚れ
- 洗剤カス
- 箸やスプーンなどの異物
浴室つまりの原因
浴室の排水管がつまる原因として挙げられるのは、以下のようなものです。- 髪の毛やひげなどの体毛
- 皮脂や垢
- シャンプーやボディソープなどの石鹸カスやボディクリーム
- カミソリの刃やパッケージの切れ端などの異物
洗面所つまりの原因
洗面所の排水管がつまる原因として挙げられるのは、以下のようなものです。- 髪の毛やひげなどの体毛
- 洗顔フォームなどの石鹸カス
- アクセサリーやパッケージの切れ端などの異物
洗濯機の排水口つまりの原因
洗濯機の排水管がつまる原因として挙げられるのは、以下のようなものです。- 繊維くずや糸くず
- 髪の毛などの体毛
- 洗剤カスやカビ
屋外の排水桝つまりの原因
室内だけではなく、屋外でも排水管つまりが発生することがあります。屋外には雨水を流す雨水桝と建物内から出た汚水を流す汚水桝があり、これらを排水桝と呼びます。屋外に設置されている排水桝には落ち葉や枯れ枝、泥、砂などが溜まりやすく、それらを定期的に取り除かないとつまりが発生しやすいです。
排水桝につまりが発生すると、屋内の排水口全てに影響を及ぼす可能性があるので、注意が必要です。また、経年劣化による配管の不備も、つまりや水漏れなどのトラブルにつながるため、専門業者による点検を定期的に行いましょう。
配管(排水管)つまりが引き起こす症状
排水管つまりが発生すると、どのような症状が起こるのでしょうか。最も起こりやすい症状について解説していきます。悪臭が発生する
キッチンの排水口に流した食材カスや油、または浴室に流した皮脂や体毛、石鹸カスなどが原因で排水管つまりが発生している場合は、悪臭が発生することがあります。その原因は雑菌です。排水管内に食材カスや油汚れ、頭髪などが溜まっていくと、それらを栄養源とする雑菌が繁殖し、排水管つまりを引き起こすぬめりや悪臭が発生します。
食べカスや油を流すことが多いキッチンの排水管と、皮脂や体毛、石鹸カスなどが流れやすい浴槽の排水管は、特に雑菌が繁殖しやすい環境であるため注意が必要です。
また、排水管つまりによって「封水」が不足し、下水管から悪臭が上ってくる場合もあります。
通常であれば排水管内にある「封水」が、下水管からの臭いや害虫の侵入を防ぎます。しかし、排水管つまりによる圧力の変化で「封水」が減少してしまうと、下水管から立ち上る悪臭を防ぐことができなくなってしまうのです。
排水が逆流する
固形物や油汚れの蓄積、体毛にヘドロがついたものなどによって排水管つまりが発生すると、排水の通り道を塞いでしまうため、排水口に流した水が流れずに逆流します。これらのつまりを取り除くことで症状が解消するはずです。また、排水桝(屋外にある家庭の排水が集まる場所)の周辺に排水が溜まっている場合は、排水桝のつまりが原因であると考えられます。排水桝は、大量の油や固形物、屋外から入り込んだ木の枯れ枝や枯れ葉などによってつまることがあります。
排水桝のつまりが発生すると、家庭内のすべての排水口から排水が逆流する可能性があるので、複数個所で症状が起きていないかを確認しましょう。また、排水桝のつまりを自力で解消することは難しいため、専門の業者へ連絡してください。
水を流すと便器の水位が上がる
トイレの排水管つまりが発生すると、便器内の水位が上昇することがあります。排水管がつまった状態で水を流すと、給水タンクから流れる水の行き場がなくなり、便器内の水位が上昇してあふれる可能性があります。これは、つまりの原因が、大量のトイレットペーパーや固形物、硬い便、おむつなどの場合に発生しやすい症状です。トイレットペーパーや硬い便によるつまりの場合は、数時間放置することで自然に解消される場合があります。
しかし、おむつや生理用ナプキンといった吸水性の高い固形物を流してしまった場合は、それらが排水管内で膨張し、症状がかえって悪化する可能性があるため、専門の業者に相談してください。
配管(排水管)つまりを自分で対処する方法
排水管つまりの原因によっては、自分で対処できる場合もあります。最も簡単なつまり解消法を場所別にご紹介するので、つまりが発生した際に参考にしてください。トイレつまりの解消方法
トイレつまりの解消方法として一般的なのは、スッポンの通称で知られるラバーカップを使った方法です。ラバーカップの正しい使い方を確認していきましょう。- 便器の凹み部分にラバーカップを押し込み、カップ内を真空状態にする。
- 水が跳ねない程度に、ラバーカップを上下に揺らすような形で押したり引いたりする。
- 便器内の水が引き始めるまで2の動作を繰り返す。
- 便器内の水位が下がったら、洗浄レバーの「小」で水を流す。
- 便器内の水位が、いつもと同じラインまで引いているのを確認したら、洗浄レバーの「大」で水を流す。
- トイレタンクの給水の音が止まった後に、便器内の水位を確認し、いつもと同じぐらいのラインになっていればつまりが解消した証拠。
便器内の水溜まり部分に小さな穴が開いているタイプのものは、圧力をかけると汚水が逆流する危険があるため、上記の方法は避けてください。また、つまりの原因が異物である場合も、上記の方法は使用できません。
キッチンつまりの解消方法
キッチンの排水管つまりの原因は油汚れであることが多いため、油汚れの除去に有効な方法をご紹介します。- 給湯器で温度設定が可能な場合は、お湯の温度を60℃に設定しておく。(60℃以上のお湯は排水管の破損や変形を招く可能性があるので注意する。)
- 排水口に設置されている菊割れ蓋(ゴム製のカバー)、ゴミ受けバスケット、椀トラップを上から順番に外していく。
- ペットボトル(2リットル)を逆さにして排水口に差し込み、栓をする。
- ペットボトルを手で押さえるか、隙間にタオルなどを差し込み、シンクに熱湯を注ぐ(手が直接お湯に触れないように注意する。)
- シンクに十分にお湯を溜めることができたら、ペットボトルを引き抜き、お湯を一気に排水口に流す。
- 固まった油が溶けてはがれるまで、1~5の作業を繰り返す。
- 排水管のつまりがある程度解消されたら、業務用または市販のパイプ洗浄剤を使用する(3~5分ほど放置した後に、大量のお湯または水で1分ほど洗浄する)。
油汚れが原因のつまりであれば、以上の方法で解消されることが多いでしょう。しかし、排水口から水が逆流してくるといった症状がみられる場合は、状態を悪化させるおそれがあるため注意が必要です。
浴室つまりの解消方法
浴槽の排水管つまりの原因は、体毛や石鹸カスであることが多いので、排水口を掃除するだけでつまりが解消されることもあります。ユニットバスと造作風呂(在来工法)では排水溝の構造が異なるため、解消方法を変わってきます。
左図がユニットバス、右図が造作風呂(在来工法)
- 排水口についている目皿やゴム製のチューブ、ヘアキャッチャーなどの部品をすべて取り外す。
- 封水筒を反時計回りに回して取り外す。
- 排水口内のコップ型の部分を掃除する。ビニール手袋をはめた手で排水口内に手を入れ、つまっている髪の毛を引っ張り出す。
- 排水口内をシャワーで洗い流して掃除する。
洗面所つまりの解消方法
洗面所のつまりを解消するには、真空式パイプクリーナーを使用するのがおすすめです。- 洗面台のオーバーフロー防止孔(洗面ボウルの壁面に開いた横長の穴)を、ガムテープなどで塞ぐ。
- 洗面ボウルの排水口に真空式パイプクリーナーのカップを密着させる。
- 真空式パイプクリーナーのシリンダー部分を左手で握り、排水口に強く押し当てた状態で、右手でハンドルを引く。引き切ったら、真空式パイプクリーナーを一度排水口から離してハンドルを押し、元の状態に戻す。
- 水が引き始めるまで3の動作を繰り返す。
- 水が排水口へ流れ出したら、業務用または市販のパイプ洗浄剤を使用する。(3~5分ほど放置した後に、大量のお湯または水で1分ほど洗浄する。)
洗濯機の排水口つまり解消方法
洗濯機の排水口も、繊維くずなどを取り除くことで解消される場合が多いです。洗濯機の排水口清掃の一連の流れを確認していきましょう。- 排水口が隠れている場合は、洗濯機を移動する必要がある。移動する前に、蛇口を閉めてから、洗濯機と蛇口をつなぐ給水ホースを反時計回りに回して外す。電源コードを抜く。
- 排水口につながっている排水ホースを外す。
- 排水口の目皿を外し、4つのツメがついている筒トラップを、反時計回りに回して外す。その後、排水トラップの水受けカップを外す。
- 排水口内に溜まった繊維くずを取り除き、たわしなどで掃除する。
- バケツなどに水を汲み、排水口へ流す。
- 外したすべての部品を洗い、元の場所に戻す。
- 洗濯機を移動した場合は、元の場所に戻し、排水ホースと給水ホースを取り付ける。
- 下水からの悪臭を防ぐ排水トラップに水を張るため、洗濯パンの縁からコップ1杯程度の水を流す。
配管(排水管)つまりの予防方法
排水管のつまりは日ごろの清掃や手入れによって予防することが可能です。全ての場所において定期的な清掃が必要不可欠になりますが、使い方を意識するだけでつまりの発生率を減らすことができます。具体的な排水管つまりの予防方法をご紹介します。トイレつまりの予防方法
トイレの排水管つまりを予防するためには、一度に大量のトイレットペーパーを流さないように気を付けましょう。また、お掃除シートを使用する際には、その製品が水に流せるタイプであるかどうかを必ず確認してください。水に流せないタイプのお掃除シートを流すと、つまりの原因になります。
さらに、尿石などによってつまりが発生することもあるので、こまめに掃除を行いましょう。便器をブラシでこすることはもちろん、トイレ用洗剤を使った洗浄や、尿石除去剤を使った清掃も定期的に行ってください。
便器の中に誤って固形物を落とさないように、便器の周りに小物類を置かないようにする、小さな子どもがトイレを使用する際に気を配るといった工夫も必要です。
キッチンつまりの予防方法
キッチンの排水管つまりの原因として多いのは、油汚れです。油をキッチンの排水管に流すと下水管へ流れるまでに排水管内で冷えされて固まり、排水管の内側にこびりついてしまいます。このような油の固着は、つまりだけではなく、雑菌の繁殖によるぬめりにもつながり、悪臭が発生します。油汚れによるつまりを未然に防ぐには、油をキッチンの排水口に流さないように心掛けることです。余った油を直接排水口に捨てるのは論外。ビニール袋に新聞紙やペーパータオルなどの給油性の高い紙を入れて吸わせ、可燃ゴミとして出すようにしましょう。
また、調理器具や食器についた油も、給油性のある紙でふき取ってから洗うことをおすすめします。食べ残しや野菜くずなども排水口に直接捨てるのではなく、ビニール袋に入れて生ごみとして出しましょう。
シンクを使い終わったら約50度のお湯を数秒間流す習慣をつけると、油汚れが蓄積しにくくなります。定期的な清掃も忘れずに行ってください。
浴室つまりの予防方法
浴室の排水管つまりの原因は髪の毛であることが多いです。できる限り髪の毛を排水管に流さないようにするために、排水口にヘアキャッチャーをつけておくことをおすすめします。ヘアキャッチャーは100円ショップなどでも購入でき、シリコンタイプのものや使い捨ての紙製のものなど、様々な種類があります。
ただし、ヘアキャッチャーを設置しても、排水口に髪の毛が流れるのを完全に防ぐことはできません。そのため、定期的に排水口の中を掃除して絡まった髪の毛を取り除くことが重要です。
洗面所つまりの予防方法
洗面所の排水口には、髪の毛や歯磨きの際に出る食べカスなどが流れるため、浴室と同様にヘアキャッチャーを設置しても良いでしょう。他の場所と同じように、定期的な清掃が必要不可欠です。排水口に髪の毛が絡まっていたらこまめに取り除き、市販のパイプクリーナーで排水管内を掃除するようにしましょう。
洗濯機つまりの予防方法
洗濯機の排水口をきれいな状態に保つためには、他の場所と同様に定期的な清掃が必要です。洗濯槽の場合は排水口だけではなく、洗濯機自体の清掃もしっかりと行いましょう。市販の洗濯槽クリーナーの使用や、洗濯機の洗濯槽洗浄コースによって簡単に洗浄が行えます。洗濯層の汚れがひどい場合は、酸素系洗剤よりも洗浄成分が強い塩素系洗剤を使うのがおすすめです。
また、節約、節水のためにお風呂の残り湯で洗濯をしているご家庭もあるでしょう。しかし、排水口の清潔さを維持したいのであれば、この方法はあまりおすすめできません。
お風呂の残り湯には髪の毛や皮脂、垢などが含まれているため、これらが洗濯槽や排水口に蓄積してつまりの原因になる可能性があるからです。可能であれば、お風呂の残り湯を使わないようにするのが良いでしょう。
業者に依頼するべき配管(排水管)つまり
これまで自力でつまりを解消する方法をご紹介してきましたが、つまりの原因や起こっている症状によっては速やかに専門業者に依頼した方が良い場合もあります。以下のようなケースに該当するのであれば、無理に自力で対処しようとせず、業者に相談するようにしましょう。
誤って固形物を流した場合
排水口に誤って小物やおもちゃ、スマートフォン、スプーンといった固形物を流してしまった場合は、速やかに専門業者に連絡することをおすすめします。流した固形物が、排水口内の手が届く場所にあるのであれば、自分で対応しても問題ありません。しかし、固形物が排水管内の目で確認できない個所まで流れてしまった場合は、無理に自分で取り出そうとしない方が良いでしょう。
無理に自分で対応しようとすると、排水管内につまった固形物をさらに奥の方へ押し込んでしまう、排水管内を傷つけるといったリスクがあるためです。
複数個所で水が流れなくなった場合
トイレやキッチン、浴室などの排水管は最終的に1つの排水管に合流し、下水管へと汚水が流れる仕組みになっています。複数個所で同時に排水口の水が流れにくいまたは流れなくなった場合は、排水口つまりではなく、その先の排水管や下水管につまりが発生している可能性があります。
つまり発生部分が排水口から距離のある箇所であることが考えられるため、個人的に対処することが非常に困難です。
このようなケースでは、屋外から排水管や下水管にアプローチする必要があるため、専門の業者に対応を依頼した方が良いでしょう。
業務用パイプ洗浄剤の使用によってつまり症状が悪化した場合
業務用パイプ洗浄剤は基本的に、排水口つまりの解消に幅広く効果的です。しかし、キッチンのシンクの排水口に使用した際にかえって症状が悪化し、排水口に水が全く流れなくなるケースがあります。これは、排水管の内壁にこびりついた油汚れが、洗浄剤によって剥がれ落ち、排水管のL字型に曲がった個所に蓄積することによって引き起こされる現象です。
排水管のL字部分は水の流れが停滞しやすいため、大量の油汚れが蓄積すると水の流れをせき止めてしまいます。
排水管内の油汚れが、洗浄剤だけでは処理できないほど多量だった場合に発生する稀なケースです。シンクの排水口に業務用パイプ洗浄剤を使用した後に水が流れなくなった場合は、専門業者に相談しましょう。
まとめ
配管(排水管)のつまりを自力で直したい方は、ぜひ今回ご紹介した方法を試してみてください。しかし、誤って流した固形物によってつまりが発生している場合や、屋内の複数個所で水が流れなくなった場合は無理に自力で対処しようとすると、状況が悪化する可能性があります。そういった場合は、水道修理の専門業者に相談しましょう。水道指定工事店の水PROであれば、見積もりや出張料が無料なので、気軽に相談することができます。24時間365日受け付けをしているので、急なトラブルでも安心です。
配管(排水管)つまりで困ったことや気になることがあれば、ぜひ当社へお気軽に電話やメールでお問い合わせください。