2022.08.30
トイレ
トイレの構造を知ることでトラブルを予防!
一般的な家庭に設置されている洋式トイレですが、構造をご存知でしょうか。
今回の記事ではトイレの構造を把握し、これから起きるトラブルを未然に防ぐことができます。
既につまりが起きてしまっている場合にも対処法について紹介しているので、是非確認してみてください。
洋式トイレの便器とタンク内部の役割を理解することで、トイレトラブルの予防に繋げましょう。
便器の構造については見て確認できる部分もあるので、見ながら構造を把握するのもおすすめです。
たまっている水を「封水」と呼ぶこともあります。
この部分に水をためておくことで便器に汚れが付着してしまうのを防ぐほか、下水管からニオイが上がってこないようにする効果があります。
排水管の奥に物がつまっていたり、水の勢いが強すぎたりすると封水が流れてしまうケースも。
封水がなくなったときは、新しく水を入れるか、詰まりを解消するなどの方法を試してみましょう。
便器内に水をためておくため、排水路は上方にせり上がっている部分があります。
このせり上がった部分を「せき」と呼びます。
しかし、水をためておくことで清潔なトイレを保つ役割を果たしている一方で、せきが原因でつまりが発生することがあります。
水の流れが弱いと、水がせきを乗り越えられずつまりが発生してしまうのです。
そのため、トイレはつまらない程度に汚物を流しきりつつ、水たまりの水位を保つように流れる水量が設定されています。
その水量を調整するのが、タンクの役割です。
トイレタンクを開ける機会は少ないかもしれませんが、構造について知っておくと簡単な修理が可能になるので確認しておくと良いでしょう。
この浮き玉とそれを支える棒からなる部品をボールタップと呼びます。
ボールタップはタンク内の給水に関わる部品であり、タンク外から水を取り入れる給水管と接続されています。
浮き玉によってタンク内の水量を調整しており、水位が低い位置にあるときは給水し、高い位置に来ると給水が止まる仕組みです。
何らかの原因があって給水が止まらなくなったとき、タンクから水が漏れ出すのを防ぐため、オーバーフロー管の中を通って便器へ水が流れる仕組みになっています。
オーバーフロー管に印されている「WL」は「ウォーターライン」の意味で、これがタンク内の標準水位となるので、著しくこの線から水位が離れている場合は何か問題が起きているかもしれません。
別の呼び方としてはゴムフロートやフロート弁などの呼び方もします。
タンクから便器へ水を流す機能に関わる部品で、バルブは鎖を通じてレバーとつながっています。
普段はバルブがタンク底部にある排水弁を塞いでおり、レバーが回ると弁が開き、水が流れていく仕組みです。
止水栓はタンクに水を供給するのに関わっており、蛇口のような役割を持っています。
閉めれば給水が止まる仕組みとなっており、止水栓の開け具合で水の勢いが調節できるため、水漏れが起きた場合に応急処置として閉める箇所です。
ここで改めてどのような仕組みで水が流れているかについて見ておきましょう。
しかし、どのようにして対処すれば良いのでしょうか。
トイレットペーパーや排泄物などは押し流すことができますが、スマートフォンのような水に溶けないものや生理用品といった吸水機能があるものを流すとつまりが悪化してしまいます。
そのため、水に溶けないものを流してしまった場合は全て取り除く必要があります。
しかし、折れ曲がっている部分では排泄物は流れにくくなっており、曲線部分を超えて押し流すためには相応の水の勢いが必要なのです。
また、使うトイレットペーパーの量が多いと排水口の出口付近でつまる恐れもあります。
そのため、水量不足やトイレットペーパーが原因でつまってしまったときは、適切な方法で押し流しましょう。
方法については、以下でご説明します。
重曹とお酢を混ぜると泡が発生し、つまったものを柔らかくできるのです。
溶かす手順については以下の通りなので、ぜひ参考にしてみてください。
トイレに水を注ぐ際は、できるだけ高い位置から水を流すようにしましょう。
高い位置から水を落とすことで、より高い水圧で奥につまったものを流すことができるのです。
この時、水が周りに飛び散る可能性があるので、トイレのまわりにビニールシートや新聞紙を敷いておくと良いでしょう。
ラバーカップとは、棒の先端にラッパ状のゴムがついたアイテムです。
ゴムの部分を便器に押し当て、水や空気を送ることによって、圧力で押し流す使い方が有名ですが、実際は引き抜く時の方が強い力が加わります。
また、押し流してしまうと排水管内でつまりを起こしてしまう原因にもなるので、ラバーカップを使う時は引き抜く意識を持つようにしましょう。
ワイヤーブラシは、鉄製のヒモの先に短いブラシや金具がついた道具です。
曲線状のパイプを通って奥まで届くため、見えない部分にある異物をひっかけて抜いたり、突いて崩したりできます。
また、トイレの部品が劣化することで不具合が起こる可能性も。
そのため、日頃からつまりを予防しておくことで、安心してトイレを利用できるでしょう。
ここからはトイレのつまり・故障を予防するポイントについてご紹介します。
意外と知られていませんが、ティッシュペーパーや猫砂は水に溶けにくく、大量に流すとつまりの原因になります。
特に猫砂の場合は水に流せるタイプと記載されている場合であっても、つまりやすいので注意が必要です。
ペットボトルを入れると水位が高くなり、補給される水の量が少なくなるため、洗浄に必要な分の水圧が確保できなくなるのです。
そのため、トイレットペーパーや排泄物などを十分に流せず、つまってしまいます。
他にもトイレットペーパーを使った際に「小」洗浄で流しているとつまってしまうこともあるので、無理な節水は禁物です。
ラバーカップやワイヤーブラシなどを用意しておくと安心してトイレを使えます。
タンクや便器自体は陶器でできているため劣化しにくいですが、内部の部品は金属やプラスチック製が多いため、外見が綺麗でも内部は劣化が進んでいることも。
定期的にトイレタンク内を調べ、部品に異常が出ていないかを点検しましょう。
トイレは毎日使うものなので、つまってしまった場合はすぐに対処したいところです。
今回紹介した方法でトイレつまりを解消できなかった場合は無理に直そうとはせず、業者に依頼するようにしましょう。
つまりの解消の他にもトイレの点検もしてくれるので、トラブルの再発も防いでくれます。
今回の記事ではトイレの構造を把握し、これから起きるトラブルを未然に防ぐことができます。
既につまりが起きてしまっている場合にも対処法について紹介しているので、是非確認してみてください。
洋式便器の構造
今回は一般的な家庭で採用されている洋式便器について解説していきます。洋式トイレの便器とタンク内部の役割を理解することで、トイレトラブルの予防に繋げましょう。
便器の構造
多くの家庭に普及している洋式水洗トイレですが、その内部構造は特徴的な水たまりと排水路からなっています。便器の構造については見て確認できる部分もあるので、見ながら構造を把握するのもおすすめです。
水たまり
水たまりは、便器内の水のたまっている箇所です。たまっている水を「封水」と呼ぶこともあります。
この部分に水をためておくことで便器に汚れが付着してしまうのを防ぐほか、下水管からニオイが上がってこないようにする効果があります。
排水管の奥に物がつまっていたり、水の勢いが強すぎたりすると封水が流れてしまうケースも。
封水がなくなったときは、新しく水を入れるか、詰まりを解消するなどの方法を試してみましょう。
排水路
排水路は汚物を水とともに排出させる通路で、S字型をしているのが特徴です。便器内に水をためておくため、排水路は上方にせり上がっている部分があります。
このせり上がった部分を「せき」と呼びます。
しかし、水をためておくことで清潔なトイレを保つ役割を果たしている一方で、せきが原因でつまりが発生することがあります。
水の流れが弱いと、水がせきを乗り越えられずつまりが発生してしまうのです。
そのため、トイレはつまらない程度に汚物を流しきりつつ、水たまりの水位を保つように流れる水量が設定されています。
その水量を調整するのが、タンクの役割です。
トイレタンクの構造
非常に複雑な構造をしているように見えるタンクですが、トイレが正常に動く仕組みが中に詰まっています。トイレタンクを開ける機会は少ないかもしれませんが、構造について知っておくと簡単な修理が可能になるので確認しておくと良いでしょう。
ボールタップ
タンクを開けた時に真ん中に浮いている球体が見えるはずです。この浮き玉とそれを支える棒からなる部品をボールタップと呼びます。
ボールタップはタンク内の給水に関わる部品であり、タンク外から水を取り入れる給水管と接続されています。
浮き玉によってタンク内の水量を調整しており、水位が低い位置にあるときは給水し、高い位置に来ると給水が止まる仕組みです。
オーバーフロー管
タンクの中央部に立っている管はオーバーフロー管といいます。何らかの原因があって給水が止まらなくなったとき、タンクから水が漏れ出すのを防ぐため、オーバーフロー管の中を通って便器へ水が流れる仕組みになっています。
オーバーフロー管に印されている「WL」は「ウォーターライン」の意味で、これがタンク内の標準水位となるので、著しくこの線から水位が離れている場合は何か問題が起きているかもしれません。
フロートバルブ
フロートバルブはタンクの底にある黒いゴム製のバルブです。別の呼び方としてはゴムフロートやフロート弁などの呼び方もします。
タンクから便器へ水を流す機能に関わる部品で、バルブは鎖を通じてレバーとつながっています。
普段はバルブがタンク底部にある排水弁を塞いでおり、レバーが回ると弁が開き、水が流れていく仕組みです。
止水栓
タンクの側面から伸びている管は給水管となっており、壁や床に接するところに止水栓が繋がっています。止水栓はタンクに水を供給するのに関わっており、蛇口のような役割を持っています。
閉めれば給水が止まる仕組みとなっており、止水栓の開け具合で水の勢いが調節できるため、水漏れが起きた場合に応急処置として閉める箇所です。
トイレの水が流れる仕組み
ここまでで既にトイレの構造や部品について紹介してきました。ここで改めてどのような仕組みで水が流れているかについて見ておきましょう。
- レバーを回すと、フロートバルブが引っ張られ、タンク底部の排水弁が開いて便器に水が流れます
- 流れ終わるとフロートバルブが弁を塞ぎます。
- タンク内の水が少なくなるため、浮き玉で水位の低下を感知し、それに合わせて給水が始まります。
- 浮き玉が上昇し、十分な水位まで給水されると水が止まります。次の使用時まで所定の水量が保たれます。
もしトイレつまりが起きてしまったら
もしトイレつまりが起きてしまったら、適切に対処し、すぐにつまりを解消しなくてはいけません。しかし、どのようにして対処すれば良いのでしょうか。
原因を把握する
つまりの解消法を試す前に、まずは、何が原因でつまりを引き起こしているのかを把握しておきましょう。トイレットペーパーや排泄物などは押し流すことができますが、スマートフォンのような水に溶けないものや生理用品といった吸水機能があるものを流すとつまりが悪化してしまいます。
そのため、水に溶けないものを流してしまった場合は全て取り除く必要があります。
トイレでつまりやすい場所
トイレの構造で紹介した通り、封水をためるために曲線状に曲がっている部分があります。しかし、折れ曲がっている部分では排泄物は流れにくくなっており、曲線部分を超えて押し流すためには相応の水の勢いが必要なのです。
また、使うトイレットペーパーの量が多いと排水口の出口付近でつまる恐れもあります。
そのため、水量不足やトイレットペーパーが原因でつまってしまったときは、適切な方法で押し流しましょう。
方法については、以下でご説明します。
つまったものを「溶かす」方法
トイレにつまったものを溶かす場合は「重曹とお酢」を使います。重曹とお酢を混ぜると泡が発生し、つまったものを柔らかくできるのです。
溶かす手順については以下の通りなので、ぜひ参考にしてみてください。
- 重曹50gとお酢100gをトイレのなかへ入れる
- 40~50℃前後のお湯を注ぎ、1時間ほど待つ
- 1時間後、バケツ1杯分の水を用意し、トイレに注ぐ
- その後、水が正常に流れれば完了です
トイレに水を注ぐ際は、できるだけ高い位置から水を流すようにしましょう。
高い位置から水を落とすことで、より高い水圧で奥につまったものを流すことができるのです。
この時、水が周りに飛び散る可能性があるので、トイレのまわりにビニールシートや新聞紙を敷いておくと良いでしょう。
つまったものを「引き抜く」方法
つまったものを引き抜くときは「ラバーカップ」という道具を使います。ラバーカップとは、棒の先端にラッパ状のゴムがついたアイテムです。
ゴムの部分を便器に押し当て、水や空気を送ることによって、圧力で押し流す使い方が有名ですが、実際は引き抜く時の方が強い力が加わります。
また、押し流してしまうと排水管内でつまりを起こしてしまう原因にもなるので、ラバーカップを使う時は引き抜く意識を持つようにしましょう。
つまったものを「崩す」方法
つまったものを崩すときには「ワイヤーブラシ」というアイテムを使います。ワイヤーブラシは、鉄製のヒモの先に短いブラシや金具がついた道具です。
曲線状のパイプを通って奥まで届くため、見えない部分にある異物をひっかけて抜いたり、突いて崩したりできます。
トイレつまりを防ぐためには
洋式トイレの構造上、大量にトイレットペーパーを使ったり、流れにくいものを流したりしたときにつまりが起こりやすくなります。また、トイレの部品が劣化することで不具合が起こる可能性も。
そのため、日頃からつまりを予防しておくことで、安心してトイレを利用できるでしょう。
ここからはトイレのつまり・故障を予防するポイントについてご紹介します。
水に溶けにくいものを流さない
トイレつまりを予防するなら、水に溶けにくいものを流さないようにしましょう。意外と知られていませんが、ティッシュペーパーや猫砂は水に溶けにくく、大量に流すとつまりの原因になります。
特に猫砂の場合は水に流せるタイプと記載されている場合であっても、つまりやすいので注意が必要です。
タンクにペットボトルなどを入れない
節水のためにタンクにペットボトルを入れる方法がありますが、これもトイレがつまる原因になります。ペットボトルを入れると水位が高くなり、補給される水の量が少なくなるため、洗浄に必要な分の水圧が確保できなくなるのです。
そのため、トイレットペーパーや排泄物などを十分に流せず、つまってしまいます。
他にもトイレットペーパーを使った際に「小」洗浄で流しているとつまってしまうこともあるので、無理な節水は禁物です。
つまりに対処できる道具を用意しておく
日頃から気をつけていてもつまりが起こることはあるので、つまったときのための道具を事前に用意しておくことも考えておきましょう。ラバーカップやワイヤーブラシなどを用意しておくと安心してトイレを使えます。
各部品の状態を確認しておく
トイレタンク内の部品は、長く使い続けると劣化・故障してしまいます。タンクや便器自体は陶器でできているため劣化しにくいですが、内部の部品は金属やプラスチック製が多いため、外見が綺麗でも内部は劣化が進んでいることも。
定期的にトイレタンク内を調べ、部品に異常が出ていないかを点検しましょう。
まとめ
トイレの構造について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。トイレは毎日使うものなので、つまってしまった場合はすぐに対処したいところです。
今回紹介した方法でトイレつまりを解消できなかった場合は無理に直そうとはせず、業者に依頼するようにしましょう。
つまりの解消の他にもトイレの点検もしてくれるので、トラブルの再発も防いでくれます。