2023.10.16
トイレ
頑固なトイレの尿石を落とす2つのポイント!掃除の手順を紹介します
トイレのふち裏や便座裏にこびりつき、なかなか取れない頑固な汚れの正体は尿石です。
普段の掃除では落としきれず、「気になってはいるものの、そのままにしてしまっている」という方も多いのでは?
尿石を放置していると見た目が不衛生なだけでなく、菌の温床になったりトイレの不具合の原因になったりします。
今回は、尿石ができる原因や、頑固な尿石を落とすポイントと手順、予防策などを紹介します。
もう落ちないと諦めていた尿石を除去し、トイレを快適に使えるようにしましょう。
尿は尿素、酸、塩類などの化学成分を含んでいて、これらの成分が水と反応し、尿石が発生します。
トイレに尿がついた時、すぐに拭き取れば黄ばみを簡単に落とすことができます。
しかし汚れをそのままにしておくと、便器に色素が移る、化学反応が起きて尿石化するなどが原因で、なかなか落ちない頑固な汚れになってしまいます。
そのため、尿石を予防するためにはこまめな掃除が必要です。
ただし、こまめに掃除していると思っていても、見えにくいふち裏などにはどうしても汚れが残りやすく、気付けば尿石ができてしまうことも少なくありません。
続いて、尿石ができる理由についてもう少し詳しく説明します。
通常、この化学反応はすぐに起こるわけではありません。
長い間尿汚れが放置されることで少しずつ化学反応が起こり、頑固な尿石に変化してしまうのです。
「最後に掃除したのはいつか覚えていない」という方は、トイレの尿石が目立っているのではないでしょうか。
また、定期的に掃除していても、ふち裏など掃除の難しい場所にはどうしても尿石がついてしまいがちです。
水がちょろちょろとしか流れていないのに放置している場合、尿が流れきらず尿石ができる原因となり得ます。
「一応水が流れるから…」とそのままにしておくと、ある日突然トイレがつまったりあふれたりするかもしれません。
トイレの水の流れが悪い時は、つまりを解消するなど対処が必要です。
トイレットペーパーなどの水溶性のつまりが原因の場合、ぬるま湯を流したり、ラバーカップを使ったりといった方法で対処することもできます。
もし自力で対処できない場合は、水道修理業者への依頼も検討しましょう。
>>トイレの流れが悪い時の対処法!つまりの原因や前兆を解説
前項では、尿汚れを放置することが原因で尿石ができると説明しました。
これを踏まえて、尿石ができやすい主な箇所を3つ紹介します。
前述した通り、尿石は尿の汚れを放置すると発生します。
ふち裏は見えにくくブラシも届きにくいため、汚れが残ってしまいがちです。
こまめに掃除しているつもりでも、知らず知らずのうちに汚れや尿石がたまっているかもしれません。
そのため、汚れが放置されて尿石ができやすい箇所です。
最近では男性でも座って用を足す方が増えていますが、立って用を足す場合は尿の汚れもつきやすくなります。
家族全員が座って用を足していても、尿汚れは少なからず便座裏に付着します。
さらに、掃除の時以外に便座を上げる機会がないため、汚れに気づかず尿石がたまってしまう可能性が高いです。
古いトイレでは、便器内の水が溜まっている部分に黄ばみや尿石がこびりついていることがよくあります。
「使用した後水を流すから、尿石はできにくいのでは?」と思うかもしれませんが、流す水の量が少ない、トイレを使用した後すぐ水を流さないなどが原因で尿石が発生してしまうことも。
便器内にある尿石は目につきやすく、トイレを使う際に決して良い気持ちにはなりません。
来客があった時も、トイレを貸すことをためらってしまいます。
さて、ここからは実際に尿石を落とす方法について紹介していきます。
尿石を落とす手順を説明する前に、頑固な尿石を落とす2つのポイントを解説します。
そのため、反対の性質を持つ酸性の洗剤を使うことで汚れを落とすことができます。
特に、頑固な尿石には強い酸性の洗剤が有効です。
酸性の強さを確認する指標として、pH値があります。
pH値は0が酸性・7が中性・14がアルカリ性を表し、0〜6は酸性に分類されます。
その中でも、0に近いものほど強い酸性を表します。
一般的に、市販の洗剤のパッケージには「酸性」か「アルカリ性」か記載されていることが多いですが、pH値までは分からないことが多いです。
その場合、酸性かつ「混ぜるな危険」の表記があれば強い酸性の洗剤と判断して良いでしょう。
なお、メジャーな洗剤であればインターネットで「(洗剤の商品名) pH」と検索すれば、pH値が分かることもあります。
また、尿石除去に特化した「尿石除去剤」を使用するのもおすすめです。
特にふち裏などは、洗剤をかけてもすぐに流れてしまうでしょう。
洗剤の効果を十分に発揮するには、30分ほど洗剤を尿石に留めておくのが理想です。
洗剤がすぐに流れ落ちないよう、次のような工夫をしましょう。
尿石専用の洗剤は、粘度が高くふち裏にも長く留まりやすいので、一度試してみてはいかがでしょうか。
液状の洗剤を使う場合は、洗剤を浸したトイレットペーパーを尿石の付着した箇所に貼って浸透させます。
詳しい方法については、「トイレの尿石を落とす手順」で解説します。
では、トイレの尿石を落とす手順を解説します。
軽度な汚れであれば、この時点である程度落ちるでしょう。
強い酸性の洗剤を使う場合、ゴム手袋やゴーグルを着けて液はねに注意しましょう。
この時、ゴム手袋をした手でトイレットペーパーを便器にしっかり押し付けて密着させることが大切です。
その際、トイレットペーパーが洗剤でしっかり濡れていることを確認しましょう。
その後、30分ほど放置してください。
この時すぐに水を流すのではなく、ブラシなどを使ってトイレットペーパーを端に寄せるようにして外してください。
トイレットペーパーを外したら、再度ブラシで汚れをこすります。
汚れが落ちていなければ、同じ手順を繰り返します。
頑固な尿石は、完全に汚れが落ちるまで何度か手順を繰り返す必要があるかもしれません。
尿石は酸性洗剤と反応して溶けていきますが、溶けた廃液が尿石と洗剤の間に溜まることで、尿石が溶けなくなってしまいます。
そこで、何度も洗剤をつけ洗い流すことを繰り返し、少しずつ尿石を溶かしていくのです。
ただし、この方法はあまりおすすめしません。
というのも、サンドペーパーを使うことで便器に傷が付き、かえって汚れが溜まりやすい状態になってしまうリスクが高いからです。
削り取らなければいけないほど頑固な尿石は、自力で何とかしようとせず、プロに依頼するのが安心です。
プロに依頼する場合は、「トイレの尿石がどうしても落ちない場合はプロに依頼」の項目を参考にしてください。
尿石がきれいに除去できたら、再発防止のために次のポイントを意識しましょう。
繰り返しになりますが、尿石は尿汚れを放置することで発生します。
尿汚れが尿石化する前に、こまめに拭き取りましょう。
掃除といっても、本格的な掃除を毎日行う必要はありません。
例えば一日の終わりに便器内をブラシでさっとこするだけでも、尿石を予防できます。
なお、強い酸性の洗剤は毎日の掃除にはあまり向かないため、頑固な尿石汚れを落とす時などの特別な掃除の時のみ使用するようにしましょう。
毎日の掃除には、中性の洗剤で十分です。
そんな時は、汚れの防止や掃除を楽にするのに役立つグッズを活用しましょう。
例えば、次のようなものがあります。
凸凹を保護する膜を張ることで、トイレの汚れをある程度防ぐことができます。
ただし、コーティングしたからといって掃除が全く不要になるわけではないので、注意しましょう。
あくまで、掃除を楽にするためのアイテムと考えてください。
コーティング剤には大きく分けて3タイプあります。
粉末タイプのものは、粉を便器に入れると大量の泡が発生し、ブラシの届きにくいふち裏や排水管の奥まで汚れを吸着します。
こすらなくても良いものもあり、汚れが気になってきたらトイレに入れて流すだけで簡単に便器内をきれいにすることができます。
節水や節約のためにトイレを毎回流さないという意見もありますが、これは誤った方法です。
汚れが放置されて尿石ができやすくなるのはもちろん、それ以上につまりの原因になり得るため、トイレは使用した都度流すようにしてください。
また、トイレの水の流れる量が少なくなっている場合、十分に尿が流れきっていない可能性があります。
トイレタンクの故障などが考えられるため、水道修理業者に依頼して適切な量の水が流れるよう修理してもらいましょう。
トイレが頻繁に不具合を起こすようになっていたり、古くなっていたりする場合、思い切ってトイレを交換するのも1つの手です。
トイレの交換にかかる費用は、トイレの本体価格や依頼する業者によって大きく異なります。
詳しくは、この後の「トイレの尿石がどうしても落ちない場合はプロに依頼」の項目でご確認ください。
非常に頑固な尿石だと、洗剤を使って掃除しても落ちない可能性が高いです。
その場合、水回りの専門業者に依頼することをおすすめします。
しかし、小さなトラブルを放置することで大きなトラブルにつながりかねないため、ちょっとしたことでも業者に相談することをおすすめします。
例えば尿石を放置すると、トイレの配管をふさいでつまりを引き起こす可能性が全くないとは言い切れません。
重大なトラブルになってから業者に依頼するより、軽度なうちに解決してもらった方が費用も安く抑えられます。
「こんなことで業者を呼んでいいのかな?」と迷ったら、まずは無料で相談や見積もりを行っている業者に連絡してみると良いでしょう。
まず、トイレの修理にかかる費用の内訳について解説します。
水道修理業者に依頼する場合、基本料金+作業内容に応じて追加料金が発生するのが一般的です。
まずは見積もり費や出張費が無料の業者に見積もりを依頼し、作業にどれくらいの費用がかかるのか確認するのがおすすめです。
費用相場は、8,000円〜9,000円ほど。
業者によってプラン内容も異なるので、複数社で検討すると良いでしょう。
尿石が溜まってつまりが発生した場合、つまり除去の作業を依頼します。
作業内容によって費用は異なりますが、ラバーカップなどで除去できる軽度なつまりであれば4,000円〜8,000円程度で対応してもらえます。
>>トイレつまり修理の料金相場とは?費用の内訳や自分で解消する方法も解説!適正価格で業者に依頼するためのポイントも
タンク内の部品を交換した場合、6,000円~10,000円が費用相場です。
タンクの脱着が必要な場合は、さらに料金がかかります。
トイレ交換にかかる費用は、「トイレの本体価格」+「工事費用」+「処分費用」の合計です。
それぞれの費用相場は、次の通りです。
>>トイレ交換・リフォームについて、費用相場や業者の選び方を徹底解説
水道修理業者は数が多く、中には悪徳業者と言われるような業者もあるため慎重に選ぶ必要があります。
水道修理業者を選ぶ際は、次のポイントを意識しましょう。
費用が高すぎる水道修理業者はもちろん、安すぎる業者にも要注意です。
ホームページに掲載されている料金が安くても、出張料などのオプション料金で結局割高になる可能性があります。
そのため、必ず見積もりを取ってもらってから判断するのがおすすめです。
1社だけではなかなか判断が難しいため、複数社に見積もりを依頼しましょう。
水道修理業者の中には、見積もり費や出張費が無料で、実際に作業に入るまで一切料金が発生しない企業もあります。
技術力があるかどうかは、まず創業年数や修理実績に注目しましょう。
創業年数が長く、修理実績の多い水道修理業者であれば、水道修理のノウハウがしっかり社内にあるため、技術力のあるスタッフが対応してくれる可能性が高いです。
また、「ホームページで事例を写真付きで公開している」「口コミサイトで評判が良い」なども技術力を見極めるポイントです。
以下のページでは、水道修理業者の選び方をさらに詳しく解説しているので、こちらもぜひご確認ください。
>>水漏れ修理業者の選び方
特に、掃除のしにくいふち裏などは尿石のできやすい箇所です。
頑固な尿石を除去するには、強い酸性の洗剤を使い、トイレットペーパーで洗剤を汚れに浸透させましょう。
どうしても除去できない尿石は、水回りのプロに頼んで対処してもらうことをおすすめします。
普段の掃除では落としきれず、「気になってはいるものの、そのままにしてしまっている」という方も多いのでは?
尿石を放置していると見た目が不衛生なだけでなく、菌の温床になったりトイレの不具合の原因になったりします。
今回は、尿石ができる原因や、頑固な尿石を落とすポイントと手順、予防策などを紹介します。
もう落ちないと諦めていた尿石を除去し、トイレを快適に使えるようにしましょう。
トイレの尿石はなぜ発生する?
トイレの尿石とは、尿に含まれる成分が水と反応して固まったものです。尿は尿素、酸、塩類などの化学成分を含んでいて、これらの成分が水と反応し、尿石が発生します。
トイレに尿がついた時、すぐに拭き取れば黄ばみを簡単に落とすことができます。
しかし汚れをそのままにしておくと、便器に色素が移る、化学反応が起きて尿石化するなどが原因で、なかなか落ちない頑固な汚れになってしまいます。
そのため、尿石を予防するためにはこまめな掃除が必要です。
ただし、こまめに掃除していると思っていても、見えにくいふち裏などにはどうしても汚れが残りやすく、気付けば尿石ができてしまうことも少なくありません。
尿石ができる理由
続いて、尿石ができる理由についてもう少し詳しく説明します。
トイレの尿汚れを放置してしまっている
尿石は、尿に含まれる成分が水と反応してできたものと説明しました。通常、この化学反応はすぐに起こるわけではありません。
長い間尿汚れが放置されることで少しずつ化学反応が起こり、頑固な尿石に変化してしまうのです。
「最後に掃除したのはいつか覚えていない」という方は、トイレの尿石が目立っているのではないでしょうか。
また、定期的に掃除していても、ふち裏など掃除の難しい場所にはどうしても尿石がついてしまいがちです。
トイレの使用後、尿が流れきっていない
トイレの使用後、水はしっかり流れているでしょうか。水がちょろちょろとしか流れていないのに放置している場合、尿が流れきらず尿石ができる原因となり得ます。
「一応水が流れるから…」とそのままにしておくと、ある日突然トイレがつまったりあふれたりするかもしれません。
トイレの水の流れが悪い時は、つまりを解消するなど対処が必要です。
トイレットペーパーなどの水溶性のつまりが原因の場合、ぬるま湯を流したり、ラバーカップを使ったりといった方法で対処することもできます。
もし自力で対処できない場合は、水道修理業者への依頼も検討しましょう。
>>トイレの流れが悪い時の対処法!つまりの原因や前兆を解説
尿石ができやすい箇所
前項では、尿汚れを放置することが原因で尿石ができると説明しました。
これを踏まえて、尿石ができやすい主な箇所を3つ紹介します。
ふち裏
トイレのふち裏は、頑固な尿石がつきやすい箇所です。前述した通り、尿石は尿の汚れを放置すると発生します。
ふち裏は見えにくくブラシも届きにくいため、汚れが残ってしまいがちです。
こまめに掃除しているつもりでも、知らず知らずのうちに汚れや尿石がたまっているかもしれません。
便座裏
便座裏は尿や跳ね返った水がつきやすく、便器内とは違い、用を足した後水で汚れが洗い流されることもありません。そのため、汚れが放置されて尿石ができやすい箇所です。
最近では男性でも座って用を足す方が増えていますが、立って用を足す場合は尿の汚れもつきやすくなります。
家族全員が座って用を足していても、尿汚れは少なからず便座裏に付着します。
さらに、掃除の時以外に便座を上げる機会がないため、汚れに気づかず尿石がたまってしまう可能性が高いです。
便器内
便器内も、尿石ができやすい箇所の1つです。古いトイレでは、便器内の水が溜まっている部分に黄ばみや尿石がこびりついていることがよくあります。
「使用した後水を流すから、尿石はできにくいのでは?」と思うかもしれませんが、流す水の量が少ない、トイレを使用した後すぐ水を流さないなどが原因で尿石が発生してしまうことも。
便器内にある尿石は目につきやすく、トイレを使う際に決して良い気持ちにはなりません。
来客があった時も、トイレを貸すことをためらってしまいます。
頑固な尿石を落とすポイント
さて、ここからは実際に尿石を落とす方法について紹介していきます。
尿石を落とす手順を説明する前に、頑固な尿石を落とす2つのポイントを解説します。
強い酸性の洗剤を使う
尿石の主成分は「炭酸カルシウム」であり、アルカリ性の汚れに分類されます。そのため、反対の性質を持つ酸性の洗剤を使うことで汚れを落とすことができます。
特に、頑固な尿石には強い酸性の洗剤が有効です。
酸性の強さを確認する指標として、pH値があります。
pH値は0が酸性・7が中性・14がアルカリ性を表し、0〜6は酸性に分類されます。
その中でも、0に近いものほど強い酸性を表します。
一般的に、市販の洗剤のパッケージには「酸性」か「アルカリ性」か記載されていることが多いですが、pH値までは分からないことが多いです。
その場合、酸性かつ「混ぜるな危険」の表記があれば強い酸性の洗剤と判断して良いでしょう。
なお、メジャーな洗剤であればインターネットで「(洗剤の商品名) pH」と検索すれば、pH値が分かることもあります。
また、尿石除去に特化した「尿石除去剤」を使用するのもおすすめです。
洗剤を汚れに留めておく
せっかく強い酸性の洗剤を使っても、洗剤がすぐ流れ落ちると効果が薄れてしまいます。特にふち裏などは、洗剤をかけてもすぐに流れてしまうでしょう。
洗剤の効果を十分に発揮するには、30分ほど洗剤を尿石に留めておくのが理想です。
洗剤がすぐに流れ落ちないよう、次のような工夫をしましょう。
粘度の高い洗剤を使う
ジェルタイプなど、粘度が高く吸着しやすい洗剤を使います。尿石専用の洗剤は、粘度が高くふち裏にも長く留まりやすいので、一度試してみてはいかがでしょうか。
トイレットペーパーを貼る
市販の洗剤では、ジェルタイプはあまり多くありません。液状の洗剤を使う場合は、洗剤を浸したトイレットペーパーを尿石の付着した箇所に貼って浸透させます。
詳しい方法については、「トイレの尿石を落とす手順」で解説します。
尿石を落とすのに必要な道具
尿石を落とすのに必要な道具は、次の通りです。- 酸性のトイレ用洗剤:選び方は「頑固な尿石を落とすポイント」で説明した通りです
- トイレットペーパー:洗剤を汚れに留めるために使います
- ゴム手袋:トイレットペーパーを貼る時、汚れにしっかり密着させるために使います
- ブラシ(古い歯ブラシなど):小さいものや毛の短いものだと汚れがしっかり落ちます。
トイレの尿石を落とす手順
では、トイレの尿石を落とす手順を解説します。
1.洗剤をつけたブラシで尿石をこする
ブラシに洗剤をつけて直接尿石をこすります。軽度な汚れであれば、この時点である程度落ちるでしょう。
強い酸性の洗剤を使う場合、ゴム手袋やゴーグルを着けて液はねに注意しましょう。
2.トイレットペーパーを貼り付ける
ブラシでこすった後、トイレットペーパーを貼り付けます。この時、ゴム手袋をした手でトイレットペーパーを便器にしっかり押し付けて密着させることが大切です。
3.トイレットペーパーの上から洗剤をかける
トイレットペーパーを貼り付けた後、その上から洗剤をかけてさらに吸着させます。その際、トイレットペーパーが洗剤でしっかり濡れていることを確認しましょう。
その後、30分ほど放置してください。
4.トイレットペーパーを外し、再度ブラシ洗い
30分経ったら、トイレットペーパーを外します。この時すぐに水を流すのではなく、ブラシなどを使ってトイレットペーパーを端に寄せるようにして外してください。
トイレットペーパーを外したら、再度ブラシで汚れをこすります。
5.水で流す
水を流して、尿石が落ちたか確認してください。汚れが落ちていなければ、同じ手順を繰り返します。
頑固な尿石は、完全に汚れが落ちるまで何度か手順を繰り返す必要があるかもしれません。
尿石は酸性洗剤と反応して溶けていきますが、溶けた廃液が尿石と洗剤の間に溜まることで、尿石が溶けなくなってしまいます。
そこで、何度も洗剤をつけ洗い流すことを繰り返し、少しずつ尿石を溶かしていくのです。
尿石は削り取れる?
上記の方法で尿石が落ちない場合、耐水のサンドペーパーを使って尿石の表面を削り取る方法もあります。ただし、この方法はあまりおすすめしません。
というのも、サンドペーパーを使うことで便器に傷が付き、かえって汚れが溜まりやすい状態になってしまうリスクが高いからです。
削り取らなければいけないほど頑固な尿石は、自力で何とかしようとせず、プロに依頼するのが安心です。
プロに依頼する場合は、「トイレの尿石がどうしても落ちない場合はプロに依頼」の項目を参考にしてください。
トイレの尿石予防策
尿石がきれいに除去できたら、再発防止のために次のポイントを意識しましょう。
掃除をこまめに行う
尿石の最も効果的な予防策は、掃除をこまめに行うことです。繰り返しになりますが、尿石は尿汚れを放置することで発生します。
尿汚れが尿石化する前に、こまめに拭き取りましょう。
掃除といっても、本格的な掃除を毎日行う必要はありません。
例えば一日の終わりに便器内をブラシでさっとこするだけでも、尿石を予防できます。
なお、強い酸性の洗剤は毎日の掃除にはあまり向かないため、頑固な尿石汚れを落とす時などの特別な掃除の時のみ使用するようにしましょう。
毎日の掃除には、中性の洗剤で十分です。
トイレの便利グッズを活用する
掃除をこまめに行うのが良いとは言え、他の家事や仕事などで忙しく、なかなか定期的な掃除ができないという方も多いのではないでしょうか。そんな時は、汚れの防止や掃除を楽にするのに役立つグッズを活用しましょう。
例えば、次のようなものがあります。
コーティング剤
便器内に傷などがあると、そこに汚れや菌が溜まりやすくなります。凸凹を保護する膜を張ることで、トイレの汚れをある程度防ぐことができます。
ただし、コーティングしたからといって掃除が全く不要になるわけではないので、注意しましょう。
あくまで、掃除を楽にするためのアイテムと考えてください。
コーティング剤には大きく分けて3タイプあります。
- スタンプタイプ
スタンプタイプは、便器内にジェル状のスタンプを貼り付け、水を流すたびに成分が便器内を覆う仕組みになっています。
持続期間は、約2週間。
スタンプが全て流れきったら替え時です。 - スプレータイプ
スプレータイプは、掃除の最後に便器内に吹きかけることでコーティングできます。
ムラなく吹きかけることができて便利です。
ただし、商品によっては便器内の水分を拭き取ってからコーティングする必要があるため、手間に感じる方もいるかもしれません。
持続期間は2週間〜4週間と、さまざまです。 - 液体タイプ
液体タイプはプロが使用するもので、とても高い効果を発揮します。
持続期間も3年ほどと、3つのタイプの中で最も長いです。
ただし、塗布するには手間がかかり、技術も必要になるため家庭で使用するにはハードルが高いでしょう。
塗布のために一度水を抜かなければならない上に、汚れが少しでも残っているときれいにコーティングできません。
泡洗浄剤
泡洗浄剤を使うと、楽に掃除ができます。粉末タイプのものは、粉を便器に入れると大量の泡が発生し、ブラシの届きにくいふち裏や排水管の奥まで汚れを吸着します。
こすらなくても良いものもあり、汚れが気になってきたらトイレに入れて流すだけで簡単に便器内をきれいにすることができます。
トイレの使用後はすみやかに適量の水を流す
トイレを使用したらすぐに流すようにしましょう。節水や節約のためにトイレを毎回流さないという意見もありますが、これは誤った方法です。
汚れが放置されて尿石ができやすくなるのはもちろん、それ以上につまりの原因になり得るため、トイレは使用した都度流すようにしてください。
また、トイレの水の流れる量が少なくなっている場合、十分に尿が流れきっていない可能性があります。
トイレタンクの故障などが考えられるため、水道修理業者に依頼して適切な量の水が流れるよう修理してもらいましょう。
掃除のしやすいトイレに変える
最近では、パーツの凸凹が少なく掃除のしやすいトイレが主流になっています。トイレが頻繁に不具合を起こすようになっていたり、古くなっていたりする場合、思い切ってトイレを交換するのも1つの手です。
トイレの交換にかかる費用は、トイレの本体価格や依頼する業者によって大きく異なります。
詳しくは、この後の「トイレの尿石がどうしても落ちない場合はプロに依頼」の項目でご確認ください。
トイレの尿石がどうしても落ちない場合はプロに依頼
非常に頑固な尿石だと、洗剤を使って掃除しても落ちない可能性が高いです。
その場合、水回りの専門業者に依頼することをおすすめします。
大きなトラブルがなくても業者を呼んでいいの?
水回りの専門業者というと、「トイレがつまった」「水漏れしている」などの大きなトラブルがないと依頼できないイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、小さなトラブルを放置することで大きなトラブルにつながりかねないため、ちょっとしたことでも業者に相談することをおすすめします。
例えば尿石を放置すると、トイレの配管をふさいでつまりを引き起こす可能性が全くないとは言い切れません。
重大なトラブルになってから業者に依頼するより、軽度なうちに解決してもらった方が費用も安く抑えられます。
「こんなことで業者を呼んでいいのかな?」と迷ったら、まずは無料で相談や見積もりを行っている業者に連絡してみると良いでしょう。
水回りのプロに依頼できる作業と費用相場
では、トイレの尿石に関するトラブルやお悩みに対して、プロはどのような対処をしてくれるのかと料金の相場を合わせて紹介します。依頼内容 | 依頼する業者 | 料金相場 |
---|---|---|
トイレのクリーニング | ハウスクリーニング業者 | 8,000円〜9,000円 |
トイレのつまり除去 | 水道修理業者 | 基本料金+4,000円〜8,000円 |
トイレの故障の修理 | 水道修理業者 | 基本料金+6,000円~10,000円 |
トイレ交換・リフォーム | 水道修理業者 | 基本料金+本体価格次第 |
まず、トイレの修理にかかる費用の内訳について解説します。
水道修理業者に依頼する場合、基本料金+作業内容に応じて追加料金が発生するのが一般的です。
トイレのトラブルに関する基本料金
トイレのトラブルの基本料金は、業者によって設定額に大きく幅があります。まずは見積もり費や出張費が無料の業者に見積もりを依頼し、作業にどれくらいの費用がかかるのか確認するのがおすすめです。
内訳 | 料金相場 |
---|---|
見積もり料金 | 0円 |
予約キャンセル料 | 見積もり費用の0〜100% |
基本料金 | 0〜8,000円 |
出張料金 | 0〜3,000円 |
早朝・夜間の割増料金 | 0〜8,000円 |
トイレのクリーニング
トイレのクリーニングは、トラブルではないためハウスクリーニングの業者に依頼するのが一般的です。費用相場は、8,000円〜9,000円ほど。
業者によってプラン内容も異なるので、複数社で検討すると良いでしょう。
トイレのつまり除去
ここからは、水道修理業者に依頼する内容です。尿石が溜まってつまりが発生した場合、つまり除去の作業を依頼します。
作業内容によって費用は異なりますが、ラバーカップなどで除去できる軽度なつまりであれば4,000円〜8,000円程度で対応してもらえます。
>>トイレつまり修理の料金相場とは?費用の内訳や自分で解消する方法も解説!適正価格で業者に依頼するためのポイントも
トイレの故障の修理
水が少ししか流れず、尿石ができやすい状態になっている時は、トイレの故障の修理を依頼しましょう。タンク内の部品を交換した場合、6,000円~10,000円が費用相場です。
タンクの脱着が必要な場合は、さらに料金がかかります。
トイレ交換・リフォーム
尿石がどうしても落としきれない場合や、掃除の楽なトイレに替えたい場合は、トイレ交換も検討してみてはいかがでしょうか。トイレ交換にかかる費用は、「トイレの本体価格」+「工事費用」+「処分費用」の合計です。
それぞれの費用相場は、次の通りです。
- トイレの本体価格:5万円〜15万円以上
- 工事費用:2万円~20万円以上
- 処分費用:3,000円〜8,000円ほど
>>トイレ交換・リフォームについて、費用相場や業者の選び方を徹底解説
水道修理業者の選び方
「水道修理業者を呼びたいけど、どこに依頼すれば良いか分からない」という方もいるのではないでしょうか。水道修理業者は数が多く、中には悪徳業者と言われるような業者もあるため慎重に選ぶ必要があります。
水道修理業者を選ぶ際は、次のポイントを意識しましょう。
料金は妥当か
水道修理にかかる費用相場を確認し、妥当な料金の水道修理業者を選びます。費用が高すぎる水道修理業者はもちろん、安すぎる業者にも要注意です。
ホームページに掲載されている料金が安くても、出張料などのオプション料金で結局割高になる可能性があります。
そのため、必ず見積もりを取ってもらってから判断するのがおすすめです。
複数の業者に見積もりを依頼する
前項では、水道修理業者に見積もりを取ってもらうことをおすすめしました。1社だけではなかなか判断が難しいため、複数社に見積もりを依頼しましょう。
水道修理業者の中には、見積もり費や出張費が無料で、実際に作業に入るまで一切料金が発生しない企業もあります。
技術力のある業者を選ぶ
トイレなど水回りのトラブルには、確かな技術力のある水道修理業者に対応してもらいたいものです。技術力があるかどうかは、まず創業年数や修理実績に注目しましょう。
創業年数が長く、修理実績の多い水道修理業者であれば、水道修理のノウハウがしっかり社内にあるため、技術力のあるスタッフが対応してくれる可能性が高いです。
また、「ホームページで事例を写真付きで公開している」「口コミサイトで評判が良い」なども技術力を見極めるポイントです。
以下のページでは、水道修理業者の選び方をさらに詳しく解説しているので、こちらもぜひご確認ください。
>>水漏れ修理業者の選び方
まとめ
トイレの尿石は、尿汚れを放置することで発生します。特に、掃除のしにくいふち裏などは尿石のできやすい箇所です。
頑固な尿石を除去するには、強い酸性の洗剤を使い、トイレットペーパーで洗剤を汚れに浸透させましょう。
どうしても除去できない尿石は、水回りのプロに頼んで対処してもらうことをおすすめします。