2024.03.27
トイレ
トイレタンク下からの水漏れが起きたらすることは?原因・対処方法や修理料金を解説
トイレタンクの下から水が漏れていて困っていませんか?
まずは応急処置として、止水栓または元栓をしっかりと閉めて水の流れを止めましょう。水漏れの原因によっては止められないこともありますが焦らなくて大丈夫です。 >>止水栓の場所・閉め方はこちら
水回りのトラブルは落ちついて対応することが大切なので、まずは気持ちを落ちつけてくださいね。
今回はトイレタンク下からの水漏れについて、自分でできる対処方法を原因別に解説しています。また、業者に修理依頼した際の料金相場も紹介しているのでぜひ参考にしてください。
水が出続けていると水漏れ修理の妨げになるほか、床の浸水被害が拡大します。被害を最小限に抑えるためにも、水漏れを確認した際はすぐに止水栓を閉めることが大切です。
止水栓の種類は主に2タイプで「ハンドルタイプ」と「ネジタイプ」があります。ハンドルタイプの場合は、ハンドルを時計回りに回すだけで止水栓を閉められます。ネジタイプの場合はマイナスドライバーを用意し、ドライパーの先端をネジの溝に差し込んで時計回りにまわすことで止水栓を閉められます。
止水栓を閉める際はまわした回数を覚えておくと、作業終了後に元の水圧に戻すことができます。
水道の元栓は基本的に屋外に設置されており、戸建ての方は敷地内に埋められているメーターボックスの中にあることがほとんどです。青いプラスチックのフタや金属製のフタを探してみてください。
集合住宅の方は物件によって異なり、玄関付近の壁や地面か、全部屋分まとめて敷地内の一箇所に設置されていることが多いです。まとめられている場合は自分の部屋の元栓であることをしっかりと確認してから閉めてください。
また、水道の元栓を閉めるとトイレ以外にもキッチンやお風呂の水も止まるため、家族が家にいたら一声かけるようにしましょう。
止水栓を止めても水漏れが止まらない場合はトイレタンクの水抜きをおこないます。普段トイレで水流すときと同じ要領で、レバーを押してタンクの水を便器に流しましょう。止水栓を閉めているので、タンクに水が供給される心配はありません。水は少量残りますが、ポンプなどで吸い上げてタンクを空にしてください。水漏れ箇所の下にバケツなどの容器を置いておくのもおすすめです。
タンクを空にしても水漏れが止まらない場合は、ウォシュレットからの水漏れが考えられます。ウォシュレットが水漏れの原因の方は、まずウォシュレットの止水栓を閉め、以下の記事を参考に対処してください。 >>ウォシュレットが水漏れしたときの対処法と原因について
トイレタンク下からの水漏れは、「タンクと便器の結合部分」「タンク内部」「タンク本体」に原因があることがほとんどです。3つの原因箇所のうち、止水栓を閉めて水漏れが止まるか止まらないかで原因をあらかた絞ることができます。
それぞれの部品に劣化や設置場所のズレが見られないか確認しましょう。各原因の対処方法を以下に記載しているので、自分で対処する場合は参考にしてみてください。
タンク本体の破損の対処方法を以下に記載しているのでぜひ参考にしてください。
水や電気が通ったままの作業は、重大な事故を引き起こす危険性があります。どちらも応急処置の段階で対応していると思いますが、ここまでの過程で止水栓を開けたり電源プラグを差し込んだりした場合には忘れず対処しましょう。
パッキンはゴム製であり10年以上経つと縮んだりヒビ割れたりするため、トイレの水漏れの原因はパッキンの経年劣化であることが多いです。
密結パッキンのみの交換は可能ですが、密結パッキンと密結ボルトは交換手順がほとんど同じなので、パッキンの交換と同時にボルトの増し締めや交換を同時におこなうのがおすすめです。
密結ボルトが緩んでいる、またはボルトに取り付けられているパッキンが経年劣化を起こしている場合、密結ボルトとタンクの隙間から水漏れが発生してしまいます。
密結ボルトのみの交換はおすすめしないため、ボルトを交換する際は密結パッキンも同時に交換してください。
密結パッキンには「内径38mm⽤(バルブの外径60mm)」「内径51mm⽤(バルブの外径68mm)」の2種類があるため、使用しているパッキンと同じ長さのものを用意しましょう。
また、給水管の袋ナットのパッキンは、再利用すると水漏れする恐れがあるため交換するのがおすすめです。
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。また、タンクの取り外し・取り付けは危険な作業なので、必ず二人以上でおこなうようにしてください。
新しいパッキンの裏表をしっかりと確認して排水口に取り付けます。
ボルトを交換しない場合はボルトの緩みを確認し、必要であれば増し締めをおこないましょう。 指でボルトを掴んだときにグラつくようならボルトが緩んでいます。タンクの内側のネジをプラスドライバーでおさえながら、モンキーレンチでナットを時計回りにまわして締めましょう。
増し締めをおこなう際、密結ボルトのパッキンが経年劣化によって弱っていると千切れてしまうことがあります。その場合はボルトの交換が必要です。
タンクと便器を固定するナットは、指で時計回りにまわして仮止めしておきます。
給水管を取り付け、袋ナットを指で右回りにまわして仮止めします。このとき、袋ナットのパッキンは新しいものに交換し、必ず片手でボールタップをおさえながら袋ナットをまわしましょう。
タンクと給水管の位置を確認できたら、それぞれモンキーレンチを使って本締めします。
次に、タンク内の水が溜まったらレバーを少し押して少量の水を便器に流します。タンクと便器の接続部分から水が漏れていないようであれば、通常通りレバーを押して水を流して水漏れがないか確認します。
問題がなければ作業完了です。
ディストリビューターの破損やズレが水漏れの原因の場合、ディストリビューターの交換やズレの修正が必要です。
ディストリビューターは排水口の役割を果たすため、ディストリビューターが使われているトイレには排水口がなく、密結パッキンは使われていません。
ディストリビューターは、経年劣化やタンクを動かした衝撃によって破損する可能性があります。ディストリビューターの交換は業者に依頼することがおすすめですが、自分でおこないたい方は、メーカー公式サイトが提供する以下の資料を参考にしてください。 >>ディストリビューターの設置方法
ディストリビューターが正確に設置できていない原因には、施工時の設置不良、タンクを動かしたことによるズレが考えられます。
業者にディストリビューターの設置や交換を依頼してすぐに水漏れが生じた場合は、施工時の設置不良が原因の可能性が高いので、依頼した業者に連絡しましょう。
また、タンクに寄りかかる、タンクを外す・ずらすなど、直近でタンクを動かした方はディストリビューターが正しい位置からズレている可能性があります。タンクのズレは自分で修正することが可能です。
給水管の袋ナットのパッキンは、再利用すると水漏れする恐れがあるため交換するのがおすすめです。
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。また、タンクを持ち上げながら作業するので、必ず二人以上でおこなうようにしてください。
設置が完了したら、タンク内にあるフラッパー弁を持ち上げて、ディストリビューターが正しく差し込まれたか確認しましょう。
タンクと便器を固定するナットは、指で時計回りにまわして仮止めしておきます。
給水管を取り付け、袋ナットを指で右回りにまわして仮止めします。このとき、袋ナットのパッキンは新しいものに交換し、必ず片手でボールタップをおさえながら袋ナットをまわしましょう。
タンクと給水管の位置を確認できたら、それぞれモンキーレンチを使って本締めします。
次に、タンク内の水が溜まったらレバーを少し押して少量の水を便器に流します。タンクと便器の接続部分から水が漏れていないようであれば、通常通りレバーを押して水を流して水漏れがないか確認します。
問題がなければ作業完了です。
樹脂ナットの緩みや破損が水漏れの原因の場合、樹脂ナットの増し締めや交換が必要です。
ナットが破損している場合は交換が必要なので業者に頼むことがおすすめですが、ナットの緩みは自分で増し締めすることができます。
樹脂ナットとタンクの間にあるパッキンが劣化しているようであれば交換しましょう。
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。
モンキーレンチを使って、樹脂ナットを時計回りにまわして増し締めします。このとき、パッキンの劣化が見られる場合は一度樹脂ナットを取り外し、新品のパッキンに交換してから樹脂ナットで固定しましょう。
樹脂ナットを締めるときは、強く締めすぎないようにするのがポイントです。レバーが回るか確認しながら締めましょう。
問題がなければ作業完了です。
整流スポンジの破損やズレが水漏れの原因の場合、整流ジャバラへの交換が必要です。
整流スポンジが破損したりズレたりしていると、タンク内に水がスムーズに流れず溢れてしまいます。整流スポンジが使われているトイレでは、タンク上に芳香材を設置していると整流スポンジ劣化の原因になるので注意してください。
整流スポンジが原因の水漏れは、改良品となる「整流ジャバラ」への交換がおすすめです。
整流スポンジから整流ジャバラへの交換に必要なもの・手順は以下のとおりです。
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。
貼り付け箇所の近くに小さな穴が空いているタイプの樹脂カバーは、穴を塞がないよう整流ジャバラを貼ってください。
問題がなければ作業完了です。
メーカーやトイレの種類によって、タンク単体の交換の可不可が分かれます。タンク単体の交換が不可の場合はトイレ一式の交換が必要です。詳しくはご自宅トイレの説明書などを参考にしてください。
タンクが破損している場合はご自身での交換が難しいので、業者に依頼しましょう。 すぐに対応できない方向けに、応急処置の方法をご紹介します。
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。
問題がなければ作業完了です。ただし、この方法はあくまでも一時的な応急処置なので、できるだけ早く業者に修理を依頼しましょう。
上記の値段は作業費用のみの相場なので、これにプラスして基本料金や工事費用、部品の交換があれば材料費などもかかります。
水回りの修理の費用相場は地域によって異なるため、2〜3社に見積もりを依頼し、相場を確認したうえで修理を依頼するのがおすすめです。 水道業者の選び方は以下の記事を参考にしてください。 >>水道業者の選び方!水漏れした時に依頼すべき業者
自分で修理や交換作業をおこなう場合は、二次被害を発生させないよう落ち着いて対応するようにしてください。難しい場合には無理せず水道業者に依頼しましょう。
トイレのトラブルでお困りの際は、ぜひ弊社「水プロ」にご相談ください。
まずは応急処置として、止水栓または元栓をしっかりと閉めて水の流れを止めましょう。水漏れの原因によっては止められないこともありますが焦らなくて大丈夫です。 >>止水栓の場所・閉め方はこちら
水回りのトラブルは落ちついて対応することが大切なので、まずは気持ちを落ちつけてくださいね。
今回はトイレタンク下からの水漏れについて、自分でできる対処方法を原因別に解説しています。また、業者に修理依頼した際の料金相場も紹介しているのでぜひ参考にしてください。
水漏れを確認したらすぐにするべきこと
トイレタンクの下から水が漏れていたら、まずは応急処置として以下の3点をおこないましょう。- 止水栓を閉める
- 床を乾燥させる
- 電源プラグをコンセントから抜く
止水栓を閉める
まずは止水栓を閉めて水の流れを止めます。水が出続けていると水漏れ修理の妨げになるほか、床の浸水被害が拡大します。被害を最小限に抑えるためにも、水漏れを確認した際はすぐに止水栓を閉めることが大切です。
止水栓の場所・閉め方
止水栓は、ほとんどの場合「トイレタンク横の壁」か「トイレタンク下の床」に設置されています。基本的にトイレタンクのパイプとつながっているのでパイプを辿って探すと見つかりやすいです。温水便座の場合はウォシュレットの止水栓が別で設置されているので、間違えないよう注意してください。止水栓の種類は主に2タイプで「ハンドルタイプ」と「ネジタイプ」があります。ハンドルタイプの場合は、ハンドルを時計回りに回すだけで止水栓を閉められます。ネジタイプの場合はマイナスドライバーを用意し、ドライパーの先端をネジの溝に差し込んで時計回りにまわすことで止水栓を閉められます。
止水栓を閉める際はまわした回数を覚えておくと、作業終了後に元の水圧に戻すことができます。
止水栓を閉められない場合
止水栓が見つからない、硬くて閉められないといった場合は水道の元栓を閉めましょう。水道の元栓は基本的に屋外に設置されており、戸建ての方は敷地内に埋められているメーターボックスの中にあることがほとんどです。青いプラスチックのフタや金属製のフタを探してみてください。
集合住宅の方は物件によって異なり、玄関付近の壁や地面か、全部屋分まとめて敷地内の一箇所に設置されていることが多いです。まとめられている場合は自分の部屋の元栓であることをしっかりと確認してから閉めてください。
また、水道の元栓を閉めるとトイレ以外にもキッチンやお風呂の水も止まるため、家族が家にいたら一声かけるようにしましょう。
床を乾燥させる
水漏れが止まったら乾いたタオルや雑巾で水を拭き取り、床をしっかりと乾燥させましょう。床を濡れたまま放置していると、床材の腐敗やカビの原因となります。止水栓を止めても水漏れが止まらない場合はトイレタンクの水抜きをおこないます。普段トイレで水流すときと同じ要領で、レバーを押してタンクの水を便器に流しましょう。止水栓を閉めているので、タンクに水が供給される心配はありません。水は少量残りますが、ポンプなどで吸い上げてタンクを空にしてください。水漏れ箇所の下にバケツなどの容器を置いておくのもおすすめです。
タンクを空にしても水漏れが止まらない場合は、ウォシュレットからの水漏れが考えられます。ウォシュレットが水漏れの原因の方は、まずウォシュレットの止水栓を閉め、以下の記事を参考に対処してください。 >>ウォシュレットが水漏れしたときの対処法と原因について
電源プラグをコンセントから抜く
温水便座など電源プラグがある場合は、感電防止のためプラグをコンセントから抜きましょう。抜いたプラグは袋などを被せて濡れないようにします。水漏れの原因を確認しよう!
応急処置をおこなったら、つぎに水漏れの原因を確認します。トイレタンク下からの水漏れは、「タンクと便器の結合部分」「タンク内部」「タンク本体」に原因があることがほとんどです。3つの原因箇所のうち、止水栓を閉めて水漏れが止まるか止まらないかで原因をあらかた絞ることができます。
水漏れが止まる場合
止水栓を閉めて水漏れが止まった場合、水漏れの原因は「タンクと便器の結合部分」か「タンク内部」にあります。この2箇所に設置されている部品のうち、以下5つのどれかに不具合があると考えられます。- 密結パッキン(タンクと便器の結合部分)
- 密結ボルト(タンクと便器の結合部分)
- ディストリビューター(タンクと便器の結合部分)
- レバーの樹脂ナット(タンク内部:レバー部分)
- 整流スポンジ(タンク内部:タンクの蓋の裏)
それぞれの部品に劣化や設置場所のズレが見られないか確認しましょう。各原因の対処方法を以下に記載しているので、自分で対処する場合は参考にしてみてください。
水漏れが止まらない場合
止水栓を閉めても水漏れが止まらなかった場合、水漏れの原因は「タンク本体の破損」が考えられます。タンクの外部から、ヒビ割れや穴がないか確認しましょう。タンク本体の破損の対処方法を以下に記載しているのでぜひ参考にしてください。
修理前に確認すること
トイレの修理をおこなう際は、以下の2点を必ず確認してください。- 止水栓は閉まっているか
- 電源プラグは抜いているか
水や電気が通ったままの作業は、重大な事故を引き起こす危険性があります。どちらも応急処置の段階で対応していると思いますが、ここまでの過程で止水栓を開けたり電源プラグを差し込んだりした場合には忘れず対処しましょう。
「密結パッキン」「密結ボルト」に不具合がある場合の対処方法
ほとんどのトイレには、タンクと便器の接続部分に「密結パッキン」と「密結ボルト」が設置されています。密結パッキンの経年劣化や、密結ボルトの緩み・経年劣化が水漏れの原因の場合は、各部品の交換が必要です。密結パッキンとは
密結パッキンは、タンクと便器をつなぐ排水口の保護に使われており、排水口の隙間から水が漏れることを防いでいます。パッキンはゴム製であり10年以上経つと縮んだりヒビ割れたりするため、トイレの水漏れの原因はパッキンの経年劣化であることが多いです。
密結パッキンのみの交換は可能ですが、密結パッキンと密結ボルトは交換手順がほとんど同じなので、パッキンの交換と同時にボルトの増し締めや交換を同時におこなうのがおすすめです。
密結ボルトとは
密結ボルトとはタンクと便器を固定するためのボルトのことで、一般的に密結パッキンの両サイドの2箇所に設置されています。INAX製品(現在はLIXIL-リクシル)の場合は3箇所に設置されていることもあるので注意してください。密結ボルトが緩んでいる、またはボルトに取り付けられているパッキンが経年劣化を起こしている場合、密結ボルトとタンクの隙間から水漏れが発生してしまいます。
密結ボルトのみの交換はおすすめしないため、ボルトを交換する際は密結パッキンも同時に交換してください。
密結パッキンと密結ボルトの交換方法
密結パッキンと密結ボルトの交換に必要なもの・手順を紹介します。-
<必要なもの>
- 交換用:密結パッキン・密結ボルト
- 交換用:袋ナットのパッキン
- ポンプ
- モンキーレンチ(ショートタイプ)
- バスタオル
- プラスマイナスドライバー
密結パッキンには「内径38mm⽤(バルブの外径60mm)」「内径51mm⽤(バルブの外径68mm)」の2種類があるため、使用しているパッキンと同じ長さのものを用意しましょう。
また、給水管の袋ナットのパッキンは、再利用すると水漏れする恐れがあるため交換するのがおすすめです。
-
<手順>
- タンクのフタを外す
- タンク内の水を抜く
- 給水管を外す
- 床にバスタオルを敷く
- 便器からタンクを取り外す
- 密結パッキンを交換する
- 密結ボルトの交換/増し締めをする
- タンクと給水管を取り付ける
- タンクのフタを設置する
- 止水栓を開ける
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。また、タンクの取り外し・取り付けは危険な作業なので、必ず二人以上でおこなうようにしてください。
1.タンクのフタを外す
まずはタンクのフタを持ち上げて外します。 手洗い管と繋がっている袋ナットがある場合は、反時計回りにまわして取り外してからフタを取り外しましょう。袋ナットを回しづらい場合はモンキーレンチを使います。2.タンク内の水を抜く
止水栓が閉まっていることを確認したら、レバーを押してタンクの水を便器に流します。 底に残った水はポンプで吸い上げ、タンク内の水を空にしましょう。3.給水管を外す
モンキーレンチを使って給水管の袋ナットを反時計回りにまわして緩め、給水管を外します。このときボールタップが一緒にまわらないよう、片手でボールタップをおさえることが大切です。4.床にバスタオルを敷く
タンクを取り外す前に、タンクの置き場所としてタオルを床に敷きます。5.便器からタンクを取り外す
モンキーレンチを使って、密結ボルトを固定しているナットを反時計回りにまわして外します。 2箇所とも外したら、タンクを持ち上げて取り外しタオルの上に置きます。6.密結パッキンを交換する
古い密結パッキンを外して新しいパッキンに交換します。 古いパッキンは張り付いて外しにくいこともあるので、その場合はマイナスドライバーなどを使って綺麗に剥がしましょう。新しいパッキンの裏表をしっかりと確認して排水口に取り付けます。
7.密結ボルトの交換/増し締めをする
古い密結ボルトを外して、新しいボルトに交換します。ボルトを交換しない場合はボルトの緩みを確認し、必要であれば増し締めをおこないましょう。 指でボルトを掴んだときにグラつくようならボルトが緩んでいます。タンクの内側のネジをプラスドライバーでおさえながら、モンキーレンチでナットを時計回りにまわして締めましょう。
増し締めをおこなう際、密結ボルトのパッキンが経年劣化によって弱っていると千切れてしまうことがあります。その場合はボルトの交換が必要です。
8.タンクと給水管を取り付ける
密結ボルトと便器の穴の位置を合わせながら、タンクを元の位置に戻します。タンクにヒビが入らないよう慎重におこないましょう。タンクと便器を固定するナットは、指で時計回りにまわして仮止めしておきます。
給水管を取り付け、袋ナットを指で右回りにまわして仮止めします。このとき、袋ナットのパッキンは新しいものに交換し、必ず片手でボールタップをおさえながら袋ナットをまわしましょう。
タンクと給水管の位置を確認できたら、それぞれモンキーレンチを使って本締めします。
9.タンクのフタを設置する
タンクのフタを設置します。 はじめの手順で手洗い管とボールタップの袋ナットを外した方は、袋ナットを時計回りにまわして固定しましょう。10.止水栓を開ける
電源プラグを差し、止水栓を開けてタンクに水を溜めます。このとき、給水管の袋ナットから水が漏れていないか確認しましょう。次に、タンク内の水が溜まったらレバーを少し押して少量の水を便器に流します。タンクと便器の接続部分から水が漏れていないようであれば、通常通りレバーを押して水を流して水漏れがないか確認します。
問題がなければ作業完了です。
「ディストリビューター」に不具合がある場合の対処方法
INAX製品のトイレを使っている場合、タンクと便器の接続部分に「ディストリビューター」と呼ばれる黒いパイプのような部品が使われていることがあります。ディストリビューターの破損やズレが水漏れの原因の場合、ディストリビューターの交換やズレの修正が必要です。
ディストリビューターとは
ディストリビューターとは、タンクの水を便器に流す通路となる部品です。設置場所は便器の内部で、タンクの底にあるフロート弁ねじの内径部に、ディストリビューターの先端を差し込むことでタンクと便器をつないでいます。ディストリビューターの両サイドには2本の密結ボルトが設置されており、ほかのトイレ同様ボルトによってタンクと便器が固定されています。ディストリビューターは排水口の役割を果たすため、ディストリビューターが使われているトイレには排水口がなく、密結パッキンは使われていません。
ディストリビューターに生じる不具合
ディストリビューターに以下のような不具合が生じている場合、水漏れの原因となります。- パイプにヒビ割れや穴がある
- 正確に設置できていない
ディストリビューターは、経年劣化やタンクを動かした衝撃によって破損する可能性があります。ディストリビューターの交換は業者に依頼することがおすすめですが、自分でおこないたい方は、メーカー公式サイトが提供する以下の資料を参考にしてください。 >>ディストリビューターの設置方法
ディストリビューターが正確に設置できていない原因には、施工時の設置不良、タンクを動かしたことによるズレが考えられます。
業者にディストリビューターの設置や交換を依頼してすぐに水漏れが生じた場合は、施工時の設置不良が原因の可能性が高いので、依頼した業者に連絡しましょう。
また、タンクに寄りかかる、タンクを外す・ずらすなど、直近でタンクを動かした方はディストリビューターが正しい位置からズレている可能性があります。タンクのズレは自分で修正することが可能です。
ディストリビューターのズレ修正方法
ディストリビューターのズレの修正に必要なもの・手順を紹介します。-
<必要なもの>
- ポンプ
- モンキーレンチ(ショートタイプ)
- 交換用:袋ナットのパッキン
給水管の袋ナットのパッキンは、再利用すると水漏れする恐れがあるため交換するのがおすすめです。
-
<手順>
- タンクのフタを外す
- タンク内の水を抜く
- 給水管を外す
- 便器からタンクを持ち上げる
- ディストリビューターを設置しなおす
- タンクと給水管を取り付ける
- タンクのフタを設置する
- 止水栓を開ける
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。また、タンクを持ち上げながら作業するので、必ず二人以上でおこなうようにしてください。
1.タンクのフタを外す
まずはタンクのフタを持ち上げて外します。 手洗い管と繋がっている袋ナットがある場合は、反時計回りにまわして取り外してからフタを取り外しましょう。袋ナットを回しづらい場合はモンキーレンチを使います。2.タンク内の水を抜く
止水栓が閉まっていることを確認したら、レバーを押してタンクの水を便器に流します。 底に残った水はポンプで吸い上げ、タンク内の水を空にしましょう。3.給水管を外す
モンキーレンチを使って給水管の袋ナットを反時計回りにまわして緩め、給水管を外します。このときボールタップが一緒にまわらないよう、片手でボールタップをおさえることが大切です。4.便器からタンクを持ち上げる
モンキーレンチを使って、密結ボルトを固定しているナットを反時計回りにまわして外します。 2箇所とも外したら、タンクを持ち上げます。5.ディストリビューターを設置しなおす
ディストリビューターの先端をフロート弁ねじにしっかりとはめます。この時ズレが生じていると水漏れの原因となるので気をつけてください。設置が完了したら、タンク内にあるフラッパー弁を持ち上げて、ディストリビューターが正しく差し込まれたか確認しましょう。
6.タンクと給水管を取り付ける
密結ボルトと便器の穴の位置を合わせながら、タンクを元の位置に戻します。タンクにヒビが入らないよう慎重におこないましょう。タンクと便器を固定するナットは、指で時計回りにまわして仮止めしておきます。
給水管を取り付け、袋ナットを指で右回りにまわして仮止めします。このとき、袋ナットのパッキンは新しいものに交換し、必ず片手でボールタップをおさえながら袋ナットをまわしましょう。
タンクと給水管の位置を確認できたら、それぞれモンキーレンチを使って本締めします。
7.タンクのフタを設置する
タンクのフタを設置します。 はじめの手順で手洗い管とボールタップの袋ナットを外した方は、袋ナットを時計回りにまわして固定しましょう。8.止水栓を開ける
電源プラグを差し、止水栓を開けてタンクに水を溜めます。このとき、給水管の袋ナットから水が漏れていないか確認しましょう。次に、タンク内の水が溜まったらレバーを少し押して少量の水を便器に流します。タンクと便器の接続部分から水が漏れていないようであれば、通常通りレバーを押して水を流して水漏れがないか確認します。
問題がなければ作業完了です。
「レバーの樹脂ナット」に不具合がある場合の対処方法
タンク横にレバーがついているトイレの場合、タンクの中からレバーを固定するために「樹脂ナット」が使用されています。樹脂ナットの緩みや破損が水漏れの原因の場合、樹脂ナットの増し締めや交換が必要です。
レバーの樹脂ナットとは
レバーは、タンクの中からナットによって固定されています。ナットは樹脂ナットが使われていることが多く、樹脂ナットは金属製のナットに比べて劣化しやすいです。ナットが破損している場合は交換が必要なので業者に頼むことがおすすめですが、ナットの緩みは自分で増し締めすることができます。
レバーの樹脂ナットを増し締めする方法
レバーの樹脂ナットの増し締めに必要なもの・手順を紹介します。-
<必要なもの>
- モンキーレンチ(ショートタイプ)
- 交換用のパッキン(必要であれば)
樹脂ナットとタンクの間にあるパッキンが劣化しているようであれば交換しましょう。
-
<手順>
- タンクのフタを外す
- 樹脂ナットを増し締めする
- タンクのフタを設置する
- 止水栓を開ける
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。
1.タンクのフタを外す
止水栓が閉まっていることを確認したら、まずはタンクのフタを持ち上げて外します。 手洗い管と繋がっている袋ナットがある場合は、反時計回りにまわして取り外してからフタを取り外しましょう。袋ナットを回しづらい場合はモンキーレンチを使います。2.樹脂ナットを増し締めする
必要があればレバーを回して水を流し、タンク内の水を作業のできる程度に減らします。モンキーレンチを使って、樹脂ナットを時計回りにまわして増し締めします。このとき、パッキンの劣化が見られる場合は一度樹脂ナットを取り外し、新品のパッキンに交換してから樹脂ナットで固定しましょう。
樹脂ナットを締めるときは、強く締めすぎないようにするのがポイントです。レバーが回るか確認しながら締めましょう。
3.タンクのフタを設置する
タンクのフタを設置します。 はじめの手順で手洗い管とボールタップの袋ナットを外した方は、袋ナットを時計回りにまわして固定しましょう。4.止水栓を開ける
電源プラグを差し、止水栓を開けてタンクに水を溜めます。タンク内の水が溜まったら、レバーを少し押して少量の水を便器に流します。タンクと便器の接続部分から水が漏れていないようであれば、通常通りレバーを押して水を流して水漏れがないか確認します。問題がなければ作業完了です。
「整流スポンジ」に不具合がある場合の対処方法
手洗いタンクの場合、タンクのフタの裏に「整流スポンジ」と呼ばれる黒いスポンジが設置されていることがあります。整流スポンジの破損やズレが水漏れの原因の場合、整流ジャバラへの交換が必要です。
整流スポンジとは
整流スポンジは、手洗いタンクのフタの裏についており、手洗い金具から出る水がタンク内にスムーズに流れるようサポートする部品です。整流スポンジが破損したりズレたりしていると、タンク内に水がスムーズに流れず溢れてしまいます。整流スポンジが使われているトイレでは、タンク上に芳香材を設置していると整流スポンジ劣化の原因になるので注意してください。
整流スポンジが原因の水漏れは、改良品となる「整流ジャバラ」への交換がおすすめです。
整流スポンジから整流ジャバラへの交換方法
今回は「TOTOの樹脂カバー付き手洗いタンク」の交換例を紹介しています。 詳しくはご自宅のメーカーの説明書をご確認ください。整流スポンジから整流ジャバラへの交換に必要なもの・手順は以下のとおりです。
-
<必要なもの>
- 整流ジャバラ
- 乾いた雑巾
-
タンクのフタ・樹脂カバーを外す
- 整流スポンジを取り除く
- 樹脂カバーを綺麗にする
- 整流ジャバラを貼り付ける
- 樹脂カバー・タンクのフタを設置する
- 止水栓を開ける
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。
1.タンクのフタ・樹脂カバーを外す
止水栓が閉まっていることを確認したら、まずはタンクのフタをまっすぐ持ち上げて外します。 フタを安全な場所に置いたら、樹脂カバーも同じ要領で外します。2.整流スポンジを取り除く
フタの裏についている整流スポンジを取り除きます。剥がし残しがないよう綺麗にしましょう。3.樹脂カバーを綺麗にする
乾いた雑巾で、樹脂カバーの表面の水気や汚れを拭きます。水気や汚れが残っていると整流ジャバラを貼り付けられないため、綺麗に拭き取りましょう。4.整流ジャバラを貼り付ける
整流ジャバラのはくり紙を剥がしたら、整流ジャバラと樹脂カバーの円が重なるように貼り付けます。貼り付けた箇所は指でしっかりと押さえましょう。貼り付け箇所の近くに小さな穴が空いているタイプの樹脂カバーは、穴を塞がないよう整流ジャバラを貼ってください。
5.樹脂カバー・タンクのフタを設置する
樹脂カバーとタンクのフタを順番に設置します。 樹脂カバーは、必ず四隅を押さえてしっかりと設置してください。 タンクのフタは、フタの裏の排水口部分が整流ジャバラの開口部におさまるよう設置します。6.止水栓を開ける
電源プラグを差し、止水栓を開けてタンクに水を溜めます。タンク内の水が溜まったらレバーを少し押して少量の水を便器に流します。タンクと便器の接続部分から水が漏れていないようであれば、通常通りレバーを押して水を流して水漏れがないか確認します。問題がなければ作業完了です。
「タンク本体の破損」が原因の場合の対処方法
トイレのタンクには「陶器タイプ」と「樹脂タイプ」があり、陶器タイプは強い衝撃によって、樹脂タイプは経年劣化によって破損する恐れがあります。メーカーやトイレの種類によって、タンク単体の交換の可不可が分かれます。タンク単体の交換が不可の場合はトイレ一式の交換が必要です。詳しくはご自宅トイレの説明書などを参考にしてください。
タンクが破損している場合はご自身での交換が難しいので、業者に依頼しましょう。 すぐに対応できない方向けに、応急処置の方法をご紹介します。
タンク破損の応急措置方法
タンク破損の応急措置に必要なもの・手順を紹介します。-
<必要なもの>
- ポンプ
- 乾いた雑巾
- ダクトテープ(防水仕様がおすすめ)
-
<手順>
- タンク内の水を抜く
- タンク表面を綺麗にする
- ダクトテープで保護する
- 止水栓を開ける
作業する前には「修理前に確認すること」に記載した確認事項をチェックしてください。
1.タンク内の水を抜く
止水栓が閉まっていることを確認したら、レバーを押してタンクの水を便器に流します。 底に残った水はポンプで吸い上げ、タンク内の水を空にしましょう。2.タンク表面を綺麗にする
乾いた雑巾でタンク表目の水気や汚れを綺麗に拭き取ります。3.ダクトテープで保護する
破損箇所にダクトテープをしっかりと貼り付けます。 ダクトテープがすぐに剥がれてしまう場合は、防水タイプの使用がおすすめです。4.止水栓を開ける
電源プラグを差し、止水栓を開けてタンクに水を溜めます。タンク内の水が溜まったら、レバーを少し押して少量の水を便器に流します。水が漏れていないようであれば、通常通りレバーを押して水を流して水漏れがないか確認します。問題がなければ作業完了です。ただし、この方法はあくまでも一時的な応急処置なので、できるだけ早く業者に修理を依頼しましょう。
水道業者に修理を依頼する場合の費用相場
トイレのタンクの水漏れ修理は、自分ですることで修理代を節約できますが、不安や難しさを感じる場合は無理せず水道業者に依頼しましょう。作業工程でタンク・便器本体やホースなどを破損させてしまった場合、もともとの修理代よりもさらに高くなってしまう恐れがあります。一般的な作業費用の相場
水道業者に修理を依頼する場合、作業費用の相場は以下のとおりです。作業内容 | 費用相場 |
---|---|
タンク内の部品の調整・交換(タンクの着脱なし) | 6,000円〜10,000円 |
タンク内の部品の調整・交換(タンクの着脱あり) | 11,000円〜30,000円 |
タンク単体の交換 | 20,000円〜60,000円 |
タンク・便器の交換 | 20,000円〜300,000円 |
上記の値段は作業費用のみの相場なので、これにプラスして基本料金や工事費用、部品の交換があれば材料費などもかかります。
水回りの修理の費用相場は地域によって異なるため、2〜3社に見積もりを依頼し、相場を確認したうえで修理を依頼するのがおすすめです。 水道業者の選び方は以下の記事を参考にしてください。 >>水道業者の選び方!水漏れした時に依頼すべき業者
まとめ
今回は、トイレタンク下からの水漏れについてまとめました。水漏れの原因はトイレのタンク内・外にあり、原因によって対処方法が異なるため、まずは止水栓を閉めて原因を確認しましょう。自分で修理や交換作業をおこなう場合は、二次被害を発生させないよう落ち着いて対応するようにしてください。難しい場合には無理せず水道業者に依頼しましょう。
トイレのトラブルでお困りの際は、ぜひ弊社「水プロ」にご相談ください。