2025.10.03
その他
漏水の原因は?自分でできる調査方法から修理費用、火災保険の適用まで解説
「先月より水道料金が急に高くなった」「使っていないはずなのに、どこかから水の音がする……」。そんな異変は、見えない場所で発生している漏水のサインかもしれません。
漏水は、気付かぬうちに水道代を無駄にするだけでなく、建物の腐食やカビによる健康被害、階下への水漏れによる高額な損害賠償といった問題に発展する可能性があります。
この記事では、自分でできる漏水の確認方法から、場所別の原因、放置した場合のリスク、修理費用の相場、そして万が一の際に役立つ保険や減免制度まで、漏水に関するあらゆる情報を解説します。
少しでも「おかしいな」と感じたら、まずはこの記事を読んで、落ち着いて対処しましょう。
「自宅で漏水が起きているかもしれないけど、どう確認すればいいかわからない」そう思っている方も少なくありません。
漏水が判明するのは、水道料金の請求額が急に高くなるケースや、目に見える被害が出てからです。
そこで、まずは自分でできる漏水調査方法をご紹介します。少しでも違和感を覚えたら、以下の項目を確認してみましょう。
しかし、ポタポタと垂れるような漏水が続くだけで月々数千円高くなることがあります。普段の水道料金よりも割高に感じることがあれば、漏水を疑うようにしましょう。
特に普段水を使わない場所が濡れているときは、近くで漏水している可能性を疑いましょう。通常では考えられない場所が湿っていることで、漏水に気付くケースもあります。
特に夜間や早朝など、周囲が静かな時間帯に聞こえる水音は要注意です。壁の中や床下など、目に見えない場所で水が流れ続けているかもしれません。
音の発生源を特定できないときは、専門業者に相談するのも一つの方法です。
見た目にはわかりづらいこともありますが、カビ臭さや壁紙の浮き、変色などがあれば、その背後で漏水が起きているのかもしれません。
水道メーターを見るのが一番早く確実です。水道メーターにはパイロットと呼ばれる部分があり、水が流れている場合はクルクルと回り続けます。
漏水時はこのパイロットが回り続けるため、水が漏れているかどうか判断できます。
水道メーターでは漏水箇所は特定できませんが、誰でも漏水を確認できる方法なので、ぜひ活用してください。
建物の構造によって多少場所が異なる場合もありますが、基本的には目立つ場所にあり、比較的簡単に見つけられます。
マンションやアパートなどの集合住宅では、玄関脇や共用廊下のメーターボックス内に設置されていることが多く、こちらもすぐに確認できるはずです。
その状態で水道メーターのパイロットが回っている場合は、どこかで水が流れ続けている=漏水している可能性が高いと判断できます。
<数字列の見方> メーターに表示されている数字は、これまでに使用した水の量を示しています。アナログ式の場合、メーター上部に並んだ数字は千L単位で表示され、針が回る円形メモリは10Lや1L単位などの細かい水量を表します。
<パイロットの役割> パイロットは、円盤や星型をした小さな部品で、水が流れている間は常に回転しています。 すべての蛇口を閉めた状態でもパイロットが回っている場合は、どこかで水が漏れているサインです。
※デジタル式の水道メーターでは、パイロットの代わりに画面内のランプが点滅するタイプもあります。
漏水は、気付きにくい場所で発生していることも多く、原因となる箇所を知らなければ発見が遅れてしまうことがあります。
水道メーターのパイロットが回っているのに、どこから漏れているのかわからない場合は、次に紹介する水まわりの場所を重点的にチェックしてみましょう。
タンク内の浮き球や排水弁がうまく作動していないときは、水が止まらず便器内に常時流れ込み、水道代が無駄にかかるので注意してください。
トイレを流したあとに水がなかなか止まらないと感じたら、タンク内部の点検や部品交換を検討しましょう。
特に古いトイレでは、パッキンの劣化により水漏れが起こりやすくなっています。10年以上経過しているなら、パッキンの交換を検討しましょう。
濡れている部分だけでなく、水の出どころをしっかり確認することが大切です。
使用していない時間帯に、壁や蛇口のまわりが濡れていないかを確認してみてください。不自然な濡れがある場合は、漏水の可能性があります。
手もとに止水ボタンがあるシャワーヘッドを使用している場合、蛇口本体でしっかり水を止めないと、内部で水が流れ続けてしまうことがあります。
蛇口・ホース・壁との接続部分なども忘れずに確認しましょう。
キッチンはほとんど毎日使用するため、水滴があっても気付きにくいのですが、蛇口を使用していないタイミングで濡れがある場合は、漏水の可能性が高いです。
定期的に蛇口の根元や先端を触ってみて、湿っていないか確認する習慣をつけましょう。
さらに防臭キャップのズレやパッキンの劣化などにより、じわじわと水が漏れ、床材を腐食させてしまうこともあります。
定期的に戸棚を開けて、床に濡れやカビ、異臭がないかチェックしましょう。
ホースは普段シンクの下に収納されているため、水が漏れていても発見が遅れることもあります。また、浄水器を取り付けているときも、分岐部分や接続部からの水漏れが起こることがあるため、併せて点検しましょう。
ホースにひび割れがあると、使用中に水が漏れ出すことがあります。また、洗濯機の振動でホースが緩んだり外れたりして、水漏れに気付かず床が濡れてしまうケースも多く見られます。
給水時に水が漏れていないかを定期的にチェックすることが大切です。
また、ハンドル部分や根元を触ってみて、濡れていないか、にじみ出ていないかをチェックしてください。水受け台に不自然に水滴が残っていないかを確認して、水漏れの有無を確認してみましょう。
気になる臭いや湿り気を感じたら、早めに点検・修理を行いましょう。
気象が荒れたあとは屋外に設置している蛇口を確認して、水漏れや不具合がないかを確認するようにしましょう。
外から見て明らかに壁の一部が湿っている、変色しているといったときは、内部の水道管からの漏水を疑いましょう。
こうしたケースでは、見た目だけでは判断が難しいため、早めに専門業者による点検を依頼するのが安心です。
老朽化や冬場の凍結などが原因で、接続部から水がにじみ出ることがあります。使用していない時間帯でも濡れている場合は、漏水を疑いましょう。
夜間や静かな時間に耳を澄ませて、壁の中や地面の下から音がしないか確認してみてください。心当たりがない音が続くようであれば、プロによる調査が必要です。
「水道メーターのパイロットが回っているのに、水漏れ箇所が見つからない」そのようなときは、以下の方法で原因を探ってみてください。
例えばトイレのタンクに染料を数滴垂らし、しばらくして便器内に色水が流れていれば、タンクからの漏水があると判断できます。
他にも、水が流れている音を確認できる簡易機器なども販売されており、専門知識がなくても初歩的な確認ができます。
これらを使えば、壁の中や床下、天井裏など、目視できない場所の漏水も正確に発見できます。
漏水を放置すると、日常生活への影響だけでなく、健康被害や高額な費用負担といったトラブルに発展することがあります。以下のリスクを事前に把握しておきましょう。
参考:東京都水道局
漏水に気付いたときは、焦らず冷静に対応することが大切です。被害を広げないために、以下の手順で迅速に行動しましょう。
元栓の位置は一戸建てでは屋外のメーターボックス内、集合住宅では玄関脇のメーターボックス内にあるのが一般的です。
詳しい内容は下記のコラムをご覧ください。
>>止水栓とは?閉め方・開け方|元栓との違いや栓が回らないときの対処法について
電化製品やコンセントまわりが濡れていたら感電の危険があるため、絶対に触れずすぐにブレーカーを落として安全を確保しましょう。
床や壁への被害の拡大を最小限にとどめるためにも、素早い対応が重要です。
勝手に修理してしまうと、あとで費用負担のトラブルになる可能性があります。緊急時でも必ず事前に報告を入れるのが基本です。
また、階下への被害がある場合は、速やかに住人にも連絡してください。
最近は24時間対応の業者も多く、急な漏水にも迅速に対応してくれます。
業者を選ぶ際は、料金体系が明確か、出張費や見積もり費用が無料かどうかも確認しておくと安心です。
漏水している箇所を見つけたら、修理をすることになりますが、そのあとの減額手続きについてご存知でしょうか。
見落としがちですが、水道料金や修理料金の減額手続きをすることで、出費を抑えられる可能性があります。ここからは、漏水後の料金関係に関する手続きをご紹介します。
なお、修理証明書や領収書などの提出が求められるため、修理後の書類は必ず保管しておきましょう。
漏水の原因として、蛇口やトイレといった、自身の所有物であることが多いからです。
もちろん、給水管が原因である可能性もありますが、自宅で見えるような場所の水漏れではほとんどが利用者負担になってしまうでしょう。
とはいえ、対象外かもしれないと決めつけて何もしないのはもったいないことです。申請するだけで減額されるケースもあるため、まずは水道局に相談してみることをおすすめします。
火災保険の加入内容によっては、蛇口やトイレの修理を保険で補える場合があります。ただし、火災保険故意的な破壊や経年劣化によるトラブルは保証を受けられません。
災害が原因の場合は保険を頼ることで修理費用を補う、または全額賄うことも可能かもしれません。保険に加入している際は利用できるか確認してみるのがよいでしょう。
例えば、自宅の配管トラブルが原因で階下の部屋が水浸しになった場合、その損害賠償を保険でまかなえることがあります。
また、保険適用には事故証明や修理見積書などの提出が求められるため、修理前に保険会社へ相談することが重要です。
特に階下漏水などの第三者への損害があるケースでは、早めに保険会社に報告しておくことでトラブル回避につながります。
自分でできる漏水調査で原因が特定できない場合や、壁や床下など目に見えない場所で漏れている疑いがある場合は、専門業者に依頼するのが確実です。
プロの業者は、専用の機器や技術を使って、わずかな水漏れも正確に見つけ出してくれます。
事前の確認でトラブルを防ぎ、納得のいく対応をしてもらいましょう。
漏水調査を行う職員または調査会社は、職員カードや委託調査員証明証、従事者証明証を常に携帯しているので、提示してもらうとよいでしょう。
水道局で実施した漏水調査で敷地へ立ち入った際に事前の説明が足りず、調査後に「不審者ではないか」と警察に相談されたという事例もあるため、自身で確認が必要になるケースもあるようです。
自分で調べても原因が特定できないときは、気軽にプロへ相談するのが確実です。
専門業者であれば、専用機器を使った本格的な調査によってスピーディに原因を突き止め、必要な修理や工事を施工してくれます。
また、漏水調査だけでなく、配管の交換や設備の入れ替えなど幅広い水道トラブルに対応するサービスを提供している業者も多く存在します。
水PROでは、漏水調査から修理・工事まで一貫して対応しており、24時間365日いつでもご相談可能です。経験豊富なスタッフが、丁寧な対応で水まわりのトラブルを解決いたします。
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漏水は、気付かぬうちに水道代を無駄にするだけでなく、建物の腐食やカビによる健康被害、階下への水漏れによる高額な損害賠償といった問題に発展する可能性があります。
この記事では、自分でできる漏水の確認方法から、場所別の原因、放置した場合のリスク、修理費用の相場、そして万が一の際に役立つ保険や減免制度まで、漏水に関するあらゆる情報を解説します。
少しでも「おかしいな」と感じたら、まずはこの記事を読んで、落ち着いて対処しましょう。
自分でできる漏水調査
「自宅で漏水が起きているかもしれないけど、どう確認すればいいかわからない」そう思っている方も少なくありません。
漏水が判明するのは、水道料金の請求額が急に高くなるケースや、目に見える被害が出てからです。
そこで、まずは自分でできる漏水調査方法をご紹介します。少しでも違和感を覚えたら、以下の項目を確認してみましょう。
水道料金が上がっていないか
漏水に気付くケースとして、水道料金の請求が高くなっていたことで判明することがあります。些細な漏水なら目に見えるほど料金に差が出るのか疑問です。しかし、ポタポタと垂れるような漏水が続くだけで月々数千円高くなることがあります。普段の水道料金よりも割高に感じることがあれば、漏水を疑うようにしましょう。
不自然な濡れがあるか
漏水が発生している場合、敷地内の水道管の近くなどに不自然な濡れが見られることがあります。特に普段水を使わない場所が濡れているときは、近くで漏水している可能性を疑いましょう。通常では考えられない場所が湿っていることで、漏水に気付くケースもあります。
水まわりでチョロチョロ・ポタポタという音が聞こえるか
水を使っていないはずなのに、「チョロチョロ」や「ポタポタ」といった水音が聞こえる場合は、どこかで漏水が発生している可能性があります。特に夜間や早朝など、周囲が静かな時間帯に聞こえる水音は要注意です。壁の中や床下など、目に見えない場所で水が流れ続けているかもしれません。
音の発生源を特定できないときは、専門業者に相談するのも一つの方法です。
カビや腐食が発生しているか
壁や床、天井にカビが生えていたり、木材が腐っていたりする場合も漏水のサインです。特に湿気がこもりやすい場所では、水分によってカビや腐食が進行しやすくなります。見た目にはわかりづらいこともありますが、カビ臭さや壁紙の浮き、変色などがあれば、その背後で漏水が起きているのかもしれません。
水道メーターを確認する方法
漏水時はこのパイロットが回り続けるため、水が漏れているかどうか判断できます。
水道メーターでは漏水箇所は特定できませんが、誰でも漏水を確認できる方法なので、ぜひ活用してください。
水道メーターの設置場所
戸建て住宅では、水道メーターは敷地内の道路沿いにある地面のボックス内に設置されているのが一般的です。建物の構造によって多少場所が異なる場合もありますが、基本的には目立つ場所にあり、比較的簡単に見つけられます。
マンションやアパートなどの集合住宅では、玄関脇や共用廊下のメーターボックス内に設置されていることが多く、こちらもすぐに確認できるはずです。
すべての蛇口を閉じて確認
漏水を確認する際は、まず家中の蛇口や水を使う設備(洗濯機・食洗機など)をすべて閉めてください。その状態で水道メーターのパイロットが回っている場合は、どこかで水が流れ続けている=漏水している可能性が高いと判断できます。
水道メーターの読み方(数字列・パイロット)
水道メーターでは、数字の表示とパイロットと呼ばれる部品を見ることで、使用水量や漏水の有無を確認できます。<数字列の見方> メーターに表示されている数字は、これまでに使用した水の量を示しています。アナログ式の場合、メーター上部に並んだ数字は千L単位で表示され、針が回る円形メモリは10Lや1L単位などの細かい水量を表します。
<パイロットの役割> パイロットは、円盤や星型をした小さな部品で、水が流れている間は常に回転しています。 すべての蛇口を閉めた状態でもパイロットが回っている場合は、どこかで水が漏れているサインです。
※デジタル式の水道メーターでは、パイロットの代わりに画面内のランプが点滅するタイプもあります。
漏水になりやすい場所・原因
水道メーターのパイロットが回っているのに、どこから漏れているのかわからない場合は、次に紹介する水まわりの場所を重点的にチェックしてみましょう。
トイレ
トイレは、家庭内でも漏水が起こりやすい代表的な場所です。特に以下のようなポイントを確認してみましょう。タンクの中の水が止まらない(浮き球の故障など)
トイレのタンク内にある部品が故障していると、水を流していないときでも少しずつ水が流れ続けることがあります。タンク内の浮き球や排水弁がうまく作動していないときは、水が止まらず便器内に常時流れ込み、水道代が無駄にかかるので注意してください。
トイレを流したあとに水がなかなか止まらないと感じたら、タンク内部の点検や部品交換を検討しましょう。
給水管の緩み
トイレタンク以外でも、給水管のつなぎ目から水がにじみ出ていることがあります。手で触って湿っていないか確認してみてください。特に古いトイレでは、パッキンの劣化により水漏れが起こりやすくなっています。10年以上経過しているなら、パッキンの交換を検討しましょう。
便器と床の間の染み
便器と床の接地面が濡れているときは、水漏れを疑ってください。ただし、この場合は便器と床の隙間から直接漏れているのではなく、タンクや給水管からの水が便器を伝って床に流れていることがほとんどです。濡れている部分だけでなく、水の出どころをしっかり確認することが大切です。
浴室
浴室は常に水を使う場所のため、漏水が発生していても気付きにくい傾向にあります。以下のポイントをチェックしましょう。蛇口周辺からの水漏れ
お風呂場では、蛇口の接続部分や吐水口付近で水漏れがよく起こります。使用していない時間帯に、壁や蛇口のまわりが濡れていないかを確認してみてください。不自然な濡れがある場合は、漏水の可能性があります。
シャワーヘッドの水漏れ
普段から濡れていることが多い浴室は、漏水になかなか気付けないケースがあります。手もとに止水ボタンがあるシャワーヘッドを使用している場合、蛇口本体でしっかり水を止めないと、内部で水が流れ続けてしまうことがあります。
蛇口・ホース・壁との接続部分なども忘れずに確認しましょう。
キッチン
キッチンは水の使用頻度が高く、蛇口まわりの部品も消耗しやすいため、漏水が起こりやすい場所です。蛇口まわりのパッキン劣化
蛇口の吐水口やハンドル部分からの水漏れは、内部にあるパッキンの劣化が原因で起こることが多くあります。キッチンはほとんど毎日使用するため、水滴があっても気付きにくいのですが、蛇口を使用していないタイミングで濡れがある場合は、漏水の可能性が高いです。
定期的に蛇口の根元や先端を触ってみて、湿っていないか確認する習慣をつけましょう。
シンク下の排水パイプ・防臭キャップ不良
シンク下の戸棚にある排水パイプは、目に付きにくいため漏水していても気付かれにくい場所です。さらに防臭キャップのズレやパッキンの劣化などにより、じわじわと水が漏れ、床材を腐食させてしまうこともあります。
定期的に戸棚を開けて、床に濡れやカビ、異臭がないかチェックしましょう。
シャワーホースや浄水器の接続部
シャワータイプの蛇口を使っている場合、ホース部分の接続不良による漏水にも注意が必要です。ホースは普段シンクの下に収納されているため、水が漏れていても発見が遅れることもあります。また、浄水器を取り付けているときも、分岐部分や接続部からの水漏れが起こることがあるため、併せて点検しましょう。
洗面所・洗濯機
洗面所まわりも、漏水が発生しやすい場所の一つです。特に洗濯機は接続部が多く、水漏れの原因になりやすいので普段から注意する必要があります。洗濯機の給排水ホースの外れ・ひび割れ
洗濯機の設置場所では、給水ホースや排水ホースがしっかり接続されているかを確認しましょう。ホースにひび割れがあると、使用中に水が漏れ出すことがあります。また、洗濯機の振動でホースが緩んだり外れたりして、水漏れに気付かず床が濡れてしまうケースも多く見られます。
給水時に水が漏れていないかを定期的にチェックすることが大切です。
シャワー水栓からの漏れ
洗面台の蛇口(シャワー水栓)からの水漏れも、パッキンの劣化が原因で起こります。また、ハンドル部分や根元を触ってみて、濡れていないか、にじみ出ていないかをチェックしてください。水受け台に不自然に水滴が残っていないかを確認して、水漏れの有無を確認してみましょう。
化粧台下の水漏れとカビ臭
洗面台の収納スペース部分も、排水パイプからの漏れが起こることがあります。棚の奥からカビ臭がしたり、床に湿気や水溜まりがあったりする場合は、見えない場所で漏水している可能性があります。気になる臭いや湿り気を感じたら、早めに点検・修理を行いましょう。
屋外・外構まわり
漏水は屋内だけでなく、屋外でも発生します。特に目が届きにくい場所では、長期間気付かれずに水が漏れ続けていることもあります。雨樋・バルコニーの排水詰まり
屋外の蛇口や雨樋・バルコニーなどの排水設備は、台風や雪などの天候の影響を受けやすく、破損や詰まりによって水が溜まり、漏水につながることがあります。気象が荒れたあとは屋外に設置している蛇口を確認して、水漏れや不具合がないかを確認するようにしましょう。
外壁のひび割れ・水シミ
外壁のなかにある水道管から水漏れが起きている場合、水がシミのように漏れ出すことがあります。外から見て明らかに壁の一部が湿っている、変色しているといったときは、内部の水道管からの漏水を疑いましょう。
こうしたケースでは、見た目だけでは判断が難しいため、早めに専門業者による点検を依頼するのが安心です。
給湯器・散水栓まわりの水漏れ
日常的に確認しないような場所に設置されている給湯器や散水栓まわりの水漏れは、漏水していてもなかなか気付けない場所です。老朽化や冬場の凍結などが原因で、接続部から水がにじみ出ることがあります。使用していない時間帯でも濡れている場合は、漏水を疑いましょう。
地面から水の音がする(埋設管の漏水)
敷地内の地面に埋設された配管が破損している場合、地中で水が流れる「シュー」「ゴボゴボ」といった音が聞こえることがあります。夜間や静かな時間に耳を澄ませて、壁の中や地面の下から音がしないか確認してみてください。心当たりがない音が続くようであれば、プロによる調査が必要です。
漏水原因の特定が難しいときの対処法
「水道メーターのパイロットが回っているのに、水漏れ箇所が見つからない」そのようなときは、以下の方法で原因を探ってみてください。
漏水調査キットや染料を使った自宅チェック法
市販の漏水チェック用キットや染料を使えば、自分である程度の調査が可能です。例えばトイレのタンクに染料を数滴垂らし、しばらくして便器内に色水が流れていれば、タンクからの漏水があると判断できます。
他にも、水が流れている音を確認できる簡易機器なども販売されており、専門知識がなくても初歩的な確認ができます。
修理業者による赤外線・音響機器調査とは
自分で原因が特定できない場合は、専門の修理業者に依頼して、専用機器による調査を行ってもらいましょう。専門業者は以下のような機材を使用して漏水箇所を見つけ出します。方法 | 概要 |
---|---|
赤外線カメラ | 壁や床の内部温度の違いから水の通り道を特定 |
電子音聴器 | 水の流れる音を増幅し、漏れている箇所を探知 |
内視鏡調査 | 狭い配管の内部を確認 |
これらを使えば、壁の中や床下、天井裏など、目視できない場所の漏水も正確に発見できます。
漏水が引き起こす5つの深刻なリスク
漏水を放置すると、日常生活への影響だけでなく、健康被害や高額な費用負担といったトラブルに発展することがあります。以下のリスクを事前に把握しておきましょう。
リスク①水道料金が高額になる
漏水が続くと、使用していない水に対しても料金が発生します。なお、東京水道局では、水漏れした際の1ヵ月あたりの料金目安を公表しているので、参考にしてください。漏水箇所 | 漏水の状態 | 漏水量 | 漏水量分の金額(上下水道料金) |
---|---|---|---|
洋式トイレA貯水が少ない | 貯留水が少ない型 便器の前部から1箇所、箸の先程度の水が流れているとき |
約20m | 約7,000円 |
洋式トイレB貯水が多い | 貯留水が多い型 便器内の水面がわずかに動いている とき |
約69,000円 | |
蛇口 | 糸状(太さ1mmくらい)の水が流れているとき | 約6mi | 約1,800円 |
糸状(太さ2mmくらい)の水が流れているとき | 約16m | 約5,500円 |
リスク②建物の資産価値が落ちる
水が建材に染み込み、床や壁の腐食・変色が進むと、建物の劣化が加速します。結果的に、住宅の資産価値が低下し、売却や賃貸時に不利になるかもしれません。リスク③カビによる健康被害にあう
漏水による湿気は、カビの発生を促進します。カビが生えると、喘息やアレルギーなどの健康被害を引き起こすリスクが高まります。特に小さなお子さまや高齢者のいる家庭では注意が必要です。リスク④階下への水濡れによる高額損害賠償
マンションなど集合住宅では、漏水が下の階まで達することがあります。場合によっては、床・天井・家財の修復費用に加え、数十万円〜数百万円の損害賠償を求められることもあります。リスク⑤漏電による火災や感電事故
水が電気配線に触れると、漏電による感電事故や、最悪の場合は火災が発生する恐れもあります。特に壁の中や天井裏の配線に水が入り込むと、目に見えないところで危険が進行していることも。落ち着いて行動!漏水発見時にすぐやるべき応急処置と連絡先
漏水に気付いたときは、焦らず冷静に対応することが大切です。被害を広げないために、以下の手順で迅速に行動しましょう。
まずは止水栓・元栓を閉めて水を止める
水漏れが起きている場合、最優先すべきは「水を止めること」です。漏れている箇所が特定できていれば、まずはその設備の付近にある止水栓を閉めましょう。それでも水が止まらない場合は、家全体の元栓を閉めてください。元栓の位置は一戸建てでは屋外のメーターボックス内、集合住宅では玄関脇のメーターボックス内にあるのが一般的です。
詳しい内容は下記のコラムをご覧ください。
>>止水栓とは?閉め方・開け方|元栓との違いや栓が回らないときの対処法について
被害を最小限に食い止める
水が床や家具に広がっている場合は、タオルや新聞紙などで吸水し、できるだけ早く拭き取ってください。電化製品やコンセントまわりが濡れていたら感電の危険があるため、絶対に触れずすぐにブレーカーを落として安全を確保しましょう。
床や壁への被害の拡大を最小限にとどめるためにも、素早い対応が重要です。
賃貸物件の場合はまず管理会社・大家さんに連絡
賃貸住宅で漏水が発生した場合は、自己判断で修理を依頼する前に、必ず管理会社や大家さんへ連絡しましょう。勝手に修理してしまうと、あとで費用負担のトラブルになる可能性があります。緊急時でも必ず事前に報告を入れるのが基本です。
また、階下への被害がある場合は、速やかに住人にも連絡してください。
水道修理業者に連絡する
止水・応急処置を終えたら、すぐに水道修理業者へ連絡して、専門的な点検と修理を依頼しましょう。最近は24時間対応の業者も多く、急な漏水にも迅速に対応してくれます。
業者を選ぶ際は、料金体系が明確か、出張費や見積もり費用が無料かどうかも確認しておくと安心です。
高額になった水道料金・修理料金の減額手続きについて
見落としがちですが、水道料金や修理料金の減額手続きをすることで、出費を抑えられる可能性があります。ここからは、漏水後の料金関係に関する手続きをご紹介します。
水道料金減額の条件
自治体によって異なる場合がありますが、水道料金の減額が適用されるためには、以下のような条件を満たしている必要があります。- 漏水の原因が故意的ではないこと
- 漏水箇所を修理していること
- 漏水してから2ヵ月以内の申請であること
- 給水管のような管理が難しい設備の漏水
なお、修理証明書や領収書などの提出が求められるため、修理後の書類は必ず保管しておきましょう。
それでも利用者負担になることが多い
漏水時に水道料金の減額手続きが可能という話でしたが、あまり期待できないのも事実ではあります。漏水の原因として、蛇口やトイレといった、自身の所有物であることが多いからです。
もちろん、給水管が原因である可能性もありますが、自宅で見えるような場所の水漏れではほとんどが利用者負担になってしまうでしょう。
減額対象にならないケース
以下のような場合は、原則として減額が適用されません。- 経年劣化によるパッキンや蛇口の故障
- 蛇口の閉め忘れによる不注意
- 故意・過失による破損
- 水道局から指摘されたのにも関わらず水漏れが起きた
とはいえ、対象外かもしれないと決めつけて何もしないのはもったいないことです。申請するだけで減額されるケースもあるため、まずは水道局に相談してみることをおすすめします。
火災保険で漏水修理費用を補う
火災保険の加入内容によっては、蛇口やトイレの修理を保険で補える場合があります。ただし、火災保険故意的な破壊や経年劣化によるトラブルは保証を受けられません。
災害が原因の場合は保険を頼ることで修理費用を補う、または全額賄うことも可能かもしれません。保険に加入している際は利用できるか確認してみるのがよいでしょう。
保険適用になる漏水のパターン
火災保険が適用される代表的な例は以下の通りです。ただしあくまで目安として留意してください。- 契約内容に含まれている
- 突然の給水管や排水管の破損による漏水
- 漏水により床や壁、家財が損傷した場合
- 他人の住宅(階下)に被害を与えてしまった場合(個人賠償責任保険で対応)
例えば、自宅の配管トラブルが原因で階下の部屋が水浸しになった場合、その損害賠償を保険でまかなえることがあります。
適用条件と注意点(経年劣化は対象外の場合あり)
保険が適用されるためには、以下の点に注意が必要です。- 経年劣化によるパーツの摩耗や自然損耗は原則として対象外
- 故意や重大な過失によるトラブルは補償されない
- 事故発生から一定期間内に申請しなければならない(例:30日以内 など)
また、保険適用には事故証明や修理見積書などの提出が求められるため、修理前に保険会社へ相談することが重要です。
特に階下漏水などの第三者への損害があるケースでは、早めに保険会社に報告しておくことでトラブル回避につながります。
プロによる漏水調査とは
プロの業者は、専用の機器や技術を使って、わずかな水漏れも正確に見つけ出してくれます。
見積もり時に確認すべきポイント
漏水調査を依頼する前に、以下の点を業者に確認しておくと安心です。- 調査費用はどのくらいか(見積もり無料か)
- 調査後の修理も対応してくれるか
- 調査内容と調査報告書の有無
- 火災保険や水道局の減免申請に使える書類を出してもらえるか
事前の確認でトラブルを防ぎ、納得のいく対応をしてもらいましょう。
不審者にご注意ください
水道局では計画された巡回による漏水調査を行なっています。これを利用して、水道局員を名乗り、悪質な水道修理の営業を行う業者も存在します。漏水調査を行う職員または調査会社は、職員カードや委託調査員証明証、従事者証明証を常に携帯しているので、提示してもらうとよいでしょう。
水道局で実施した漏水調査で敷地へ立ち入った際に事前の説明が足りず、調査後に「不審者ではないか」と警察に相談されたという事例もあるため、自身で確認が必要になるケースもあるようです。
まとめ
漏水の調査方法や原因の見つけ方を解説しましたが、今回ご紹介したケースとは異なり、さらに複雑な理由で水漏れが起きているかもしれません。自分で調べても原因が特定できないときは、気軽にプロへ相談するのが確実です。
専門業者であれば、専用機器を使った本格的な調査によってスピーディに原因を突き止め、必要な修理や工事を施工してくれます。
また、漏水調査だけでなく、配管の交換や設備の入れ替えなど幅広い水道トラブルに対応するサービスを提供している業者も多く存在します。
水PROでは、漏水調査から修理・工事まで一貫して対応しており、24時間365日いつでもご相談可能です。経験豊富なスタッフが、丁寧な対応で水まわりのトラブルを解決いたします。
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