2024.08.28
トイレ
トイレの水が流れない!主な原因は?や自分で解決する対処法を解説
トイレの水が少しずつしか流れない状況は、多くの方が経験する悩ましい問題です。この症状が一時的なのか、本格的なつまりの前兆なのかを判断するのは難しいでしょう。
しかし、このような状態を放置することは決して望ましくありません。徐々に悪化し、最終的には完全なつまりに発展する可能性があるからです。
水の流れが悪い状態は、既に何らかの問題が発生していることが考えられ、早めの対処が重要です。
そこで本記事では、トイレが流れない原因と効果的な対処法などを詳しく解説します。これらの情報を参考にすることで、トイレの問題を早期に解決し、より深刻な事態を未然に防げるでしょう。
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トイレの水が流れない原因|タンクに水がない場合
トイレの水が流れない原因は、タンクに水が貯まっていないことがあります。もしタンクに水が貯まっていなかったときは、断水や止水栓など3つの原因が考えられます。断水している可能性がある
トイレの水の流れが悪い場合、まず考えられる原因の一つは 地域全体の断水です。断水は災害時だけでなく、近隣での水道工事の際にも行われることがあります。そのため、自宅近くの地域で断水が実施されていないか確認することが重要です。 通常、断水が予定されている場合は、事前に日時や対象地域を記載したお知らせの用紙やハガキが各家庭や地域全体に配布されます。もし通知ハガキが見つからないときは、水道会社に問い合わせて状況を確認しましょう。 マンションなどの集合住宅にお住まいの方は、物件の管理会社に問い合わせるという選択肢もあります。断水が原因であれば、一時的な不便は避けられませんが、深刻な問題ではないため安心できるでしょう。止水栓が閉まっている
トイレの水が流れない原因の一つとして、止水栓が閉まったままになっている可能性があります。止水栓はトイレタンクへの給水を制御する重要な部品で、通常は開いた状態で使用します。 しかし、掃除や修理の際に閉めたまま忘れてしまうことがあるかもしれません。止水栓を閉めると給水が完全に止まります。 家族の誰かが止水栓を閉めたままにしている可能性もあるので、トイレの水が流れないときは必ず確認しましょう。 止水栓の位置は一般的にトイレの中程の高さにありますが、床に設置されているタイプもあります。位置を確認し、開いているか閉まっているかをチェックしてください。ボールタップや浮き玉のトラブル
ボールタップは吐水と止水を制御し、浮き玉と連動してタンク内の水位を一定に保つ部品です。水を流したときにタンク内の水位が下がると、浮き玉が下降することでボールタップが吐水を開始する仕組みです。そして水位がもとに戻ると、浮き玉が上昇し、テコの原理でボールタップが作動して止水します。 しかし、浮き玉は簡単に動くようになっている特性ゆえに、ちょっとしたきっかけで位置がずれたり、タンクの結露防止用の防露材に干渉したりするので注意が必要です。 これらの部品が不具合を起こしていると、タンク内に水が貯まらなくなります。 そのため、ボールタップに引っかかりや干渉がないか、動きがスムーズかをチェックし、必要に応じて調整する必要があります。 また、併せて下記の記事もご覧ください。>>トイレタンクの水がたまらない理由は?原因から見る対処法を解説
トイレの水が流れない原因|タンクに水がある場合
トイレタンク内に水がある場合でも水が流れないケースがあります。以下では考えられる要因を5つ紹介します。- トイレレバーの空回り
- フロートバルブの破損
- 浮き玉・ボールタップの破損
- レバーのナットを強く締めている
- トイレタンク内の部品が劣化している
トイレレバーの空回り
レバーが空回りする場合、レバーにつながっているチェーンが切れたり外れたりしている可能性が高いです。この状況では、レバーを操作してもタンク内の水が流れません。タンク内を目視することで、チェーンの状態を確認できます。 一方、レバーがもとの位置に戻らない場合は、チェーンがどこかに引っかかっていたり、外れたりしている可能性があります。 トイレタンクのなかには水を貯めて流すための部品が複数あるため、レバーを無理に動かすのは避け、まずはチェーンの状態を確認しましょう。 チェーンが切れている場合は交換が必要ですが、単に外れているだけなら再接続することで解決できます。トイレレバーで不具合が起こるその他の原因 |
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温水洗浄便座を利用している自宅が多いかと思いますが、水を流す際は壁のリモコンを使用します。ボタンを押しても水が流れない場合はリモコンの電池が切れている可能性があるため、一度確認しましょう。 |
フロートバルブの破損
フロートバルブは便器とタンクをつなぐ排水口のフタとして機能し、タンクの底にあります。 フロートバルブが破損すると、タンクから便器への水漏れが発生し、タンク内の水量が維持できなくなります。その結果、レバーを操作しても十分な量の水が便器に流れず、洗浄力が低下します。 タンク内にチョロチョロした水漏れの兆候がある場合は、フロートバルブの劣化や破損を疑いましょう。目視での確認が難しいことがあるので、懐中電灯などを使用して詳細に点検するのがおすすめです。浮き玉・ボールタップの破損
浮き玉の点検時には、部品のひび割れがないかだけでなく、それを支える支持棒に折れや歪みがないかも確認しましょう。 また、支持棒がまっすぐ伸びていない場合は正確な水位を測れなくなり、トイレの機能に支障をきたします。 ボールタップの破損を確認する際は、タンク内の状況も併せてチェックすることが大切です。一見して水位が正常で問題がないように見えても、給水時にいつもより水が貯まるまでの時間が長くなっているようであれば、ボールタップの故障が疑われます。レバーのナットを強く締めている
レバーはナットを使って固定されていますが、使用頻度が高いとナットが締まりすぎてしまうケースがあります。ナットが過度に締まると、トイレレバーの操作後に自動的にもとの位置に戻らなくなることがあります。そうなると、水を流せなくなりトイレの機能に支障をきたします。 一方で、頻繁な使用により、ナットが徐々に緩んでいくケースもあります。ナットが緩むと、レバーが適切に機能せず、空回りしてしまうことがあります。これにより、水を流す際に問題が生じてしまいます。トイレタンク内の部品が劣化している
トイレの機能に異変を感じたら、タンク内の部品を確認することが重要です。通常と異なる洗浄水の流れ方、水の貯まりにくさ、あるいは水が止まらずに流れ続けるなどの症状は、タンク内の部品に何らかの問題が生じている証拠です。 トイレタンク内の部品は、それぞれシンプルな構造ですが、互いに連携して機能しています。そのため、一つの部品に不具合があるだけでも、トイレ全体の動作に影響を及ぼす可能性があります。 例えば、フロートバルブやボールタップの故障、チェーンの切れや絡まり、浮き玉の破損などが、水の流れや貯まり方に影響を与えてしまうかもしれません。 自己診断が難しい場合や、明らかな異常を発見した場合は、専門家に相談することが賢明です。トイレの水は出るけど流れが悪い場合
トイレの水を流せても、流れが悪いときがあります。原因はそれぞれ異なるので、以下で確認しましょう。大量のトイレットペーパーや固形物がつまっている
トイレの水は出るものの、排水の流れが悪い場合は大量のトイレットペーパーや固形物がつまっている可能性が高いです。 トイレットペーパーは水に濡れると溶ける性質がありますが、大量に使用すると、排水管内で塊となってつまりの原因となります。 同様に、本来流してはならないポケットティッシュを流してしまうと、水の流れを妨げてしまうので注意しましょう。完全に管を塞ぐほどではなくても、部分的なつまりを引き起こし、水の流れを悪くします。 また、子どものおもちゃやスマートフォンなどの固形物はトイレに持ち込まないようにすることも大切です。>>トイレにティッシュを流すと詰まりの原因になる?自分で直す方法や予防策をご紹介
水の量が少ない
節水のために水量を減らす工夫をしている家庭も多いですが、トイレの水量を過度に減らすことは、かえってつまりの原因となります。 特に、タンク内にペットボトルを入れて水位を上げる節約術は一時期流行しましたが、この方法は推奨されません。 水量が少なすぎると、汚物を効果的に流す力が弱くなり、結果として排水管内に汚物が残りやすくなります。 そして時間とともに蓄積され、最終的には深刻なつまりを引き起こしてしまうのです。また、水量が少ないと排水管内の汚れも洗い流せず、配管の劣化や臭いの問題にもつながります。タンクレスを使用している
タンクレストイレは、従来のタンク式トイレとは異なり、水道管の水圧を直接利用して洗浄を行います。タンクレストイレは効率的で見た目はすっきりしていますが、適切な水圧の確保が必要です。 水圧が不足すると、水の流れが悪くなる可能性が高くなります。リフォームや新築時にタンクレストイレを設置する際は、通常、施工会社が水圧の適合性を確認し、アドバイスをしてくれます。 しかし、一部の住宅では十分な水圧を確保するのが困難なケースがあるので、設置する前に検討しなくてはなりません。 例えば、高層マンションの上層階、水道本管から離れた場所にある住宅、古い配管システムの建物などが該当します。このような場所では水圧が低下しやすく、タンクレストイレの性能に影響を与えることがあります。トイレの水が流れないときの対処法は6つ
トイレの水が流れないとき、軽度であれば自分で改善できるケースがあります。主に6つの対処法があるので、試してみてください。- 簡単にできる応急処置
- 止水栓で水量を調整する
- ラバーカップでつまりを取り除く
- ボールタップを交換する
- レバーの鎖を交換する
- レバー本体を交換する
①簡単にできる応急処置
水圧が弱くて異物がつまりそうなときは、バケツとお水を使って対応しましょう。バケツがない場合はペットボトルでも代用できます。- 便器の周りにビニールシートや新聞紙を敷く
- バケツに水を満たす
- 高い位置で勢いよく水を流す
>>トイレつまりを洗剤で解消!原因に合わせた使い分けや改善されないときの対処法
②止水栓で水量を調整する
リフォームや掃除の際に止水栓を閉めすぎたことも考えられます。止水栓が閉まっていると、水が供給されず水が流れません。 止水栓の調節により、給水量を変えられるので試してみましょう。まず用意する道具は以下の通りです。- マイナスドライバー
- ゴム手袋
- 古いタオル
- ビニールシート
- トイレタンクのフタを外す
- タンク内の浮き玉を手で押し下げる
- 浮き玉を押さえたまま止水栓を反時計回りに開ける
- 水位がオーバーフロー管の先端から1cm以内の高さになるまで調整する
- 水位の調整が完了したらフタをもとに戻す
③ラバーカップでつまりを取り除く
ラバーカップ(スッポン)は軽度なつまりを解消できるアイテムです。ホームセンターや通販サイトなどで購入できますが、サイズに注意してください。 使い方と手順は以下の通りです。- ビニールシートや新聞紙を敷く
- 止水栓を閉める(時計回り)
- 便器内の水位を確認する
- 水位が足りない場合は水を足す
- 便器の排水口とラバーカップが平行になるようにつける
- ラバーカップをゆっくり押す
- しっかり柄を持って勢いよく引っ張る
- つまりが解消されるまで繰り返す
>>ペットボトルでトイレつまりを解消する方法は?そのほかラバーカップの代用となるものを紹介
④ボールタップを交換する
ボールタップは浮き玉、給水管、手洗い管など、たくさんの部品と密接に関連しています。 これらの部品が互いに影響し合いながら、適切な水量の調整と給水を行っています。そのため、問題が発生した際に、具体的にどの部分が故障しているのかを正確に把握しなくてはなりません。 まずは必要な道具を揃えるところから始めましょう。- 新しいボールタップ
- モンキーレンチ
- マイナスドライバー
- ゴム手袋
- バケツ・雑巾
- 止水栓を閉める
- レバーをひねってタンク内の水を抜く
- トイレタンクのフタを持ち上げてボールタップから手洗い管を外す
- 止水栓とタンクに接続されているナットを外す
- 給水管を取り外す
- ボールタップを固定しているナットを外す
- ボールタップを取り外し、パッキンを入れて新しいボールタップを取り付ける
- 上記の工程を逆にしてもとに戻す
- 止水栓を開けて水漏れや水位を確認する
⑤レバーの鎖を交換する
レバーとトイレタンク内につながる鎖(チェーン)が切れた場合の交換方法は、比較的簡単です。 作業内容は下記の通りです。- タンク内にある鎖を取り除く
- 新しい鎖をレバー軸の先に引っかける
- レバーをひねって水が流れるかを確認する
⑥レバー本体を交換する
レバー自体が壊れてしまった場合は、本体を交換する必要があります。手順は以下の通りです。- トイレタンクのフタを外す
- レバーとゴムフロートがつながっている鎖を外す
- レバーを動かないように手で押さえ、ナットを取り外す
- レバーをタンクから引き抜く
- 新しいレバーを差し込み内側からパッキンをつける
- レバーを手で押さえてナットを締める
- レバーの先に鎖を取り付ける
- トイレタンクのフタをもとに戻す
- レバーをひねって水が流れるか確認する
>>トイレのレバーがゆるいときの直し方!原因や自分で修理する方法をご紹介
トイレの水が流れないときに放置するとどうなる?
トイレが流れないとき、そのまま放置すると思わぬトラブルが起こる可能性があります。どのような問題が起こってしまうかを理解しておきましょう。悪臭が発生する
下水の臭いが上がってこないように、通常なら便器内に封水が貯まっていますが、排水管のつまりが封水不足を引き起こし、悪臭の原因となります。 臭いだけではなく、水漏れも発生するケースがあるので、早めに対応しましょう。汚水が溢れてしまう
トイレのつまりが進行すると、汚水が溢れて深刻な問題に発展することがあります。便器内の水が溢れ出すと、床や壁紙が汚染され、張り替えが必要になるなど、予期せぬ費用が発生します。 さらに、つまりを解消できない場合は、トイレ自体の修理費用もかかることになりかねません。マンションやアパートに住んでいた場合、溢れた水が隣や下の階に浸水すると、他人の財産に損害を与えることになり、その賠償額は被害の程度によっては膨大になる可能性があります。トイレの水を自力で流す際の注意点
トイレの水が流れない際、自分で解消するときは以下のポイントに注意してください。- 自然に流れるのか見極める
- 無理に修理せず業者に依頼する
自然に流れるのか見極める
そのまま放置してOKな場合と、NGな場合があります。放置してもよいケースは下記の通りです。- トイレットペーパーでつまっている
- 汚物でつまっている
- つまりの症状が軽い
>>トイレつまりが自然に治るまでにかかる時間は?放置の目安と短時間での解消法
無理に修理せず業者に依頼する
トイレの水が流れないとき、無理に修理せず業者に依頼するほうがよい理由は、専門的な知識と専用の修理道具を所有している業者に依頼することで、より確実かつ安全に修理できるためです。 自分で修理を試みると、配管の破損や水漏れなどの二次的な問題が発生する恐れがあり、結果的に修理費用がかかる可能性が高くなります。 また、業者に依頼することで、正しい部品の選定やきちんとした修理ができるため、長期的な視点で考えると、無理に自分で修理するよりも効率的かつ経済的です。 水PROでは、事前のお見積もりが無料です。出張時の費用もかからず、どの部分に費用がかかるかをしっかりご説明させていただきます。 24時間365日対応していますので、お気軽にご相談ください。トイレの水が流れなくなる前に自分でできる対策
トイレが使えなくなる前に、日々の生活習慣のなかで自分でできる対策を行いましょう。ここでは3つのポイントをご紹介します。- こまめに掃除する
- レバーは大・小を使い分ける
- トイレットペーパー以外流さない
こまめに掃除する
トイレ内部に溜まりやすい汚れを早期に除去することで、配管のつまりを未然に防げます。パイプクリーナーや洗浄剤などを使って、定期的な掃除をすることで、トイレの排水機能を良好に保つことができ、大きな修理が必要になるリスクを低減できます。 また、こまめな掃除は衛生面でも重要で、トイレの清潔さを保つのに役立ちます。>>トイレ掃除のやり方を解説。毎日できる簡単な方法から月1回の徹底的な方法まで
レバーは大・小を使い分ける
トイレレバーの大・小の使い分けは、トイレのつまりを予防するうえで大変重要です。 小便は少量の水で十分に流せるため、小レバーを使用します。必要以上の水を使わずに済み、水資源の節約にもつながります。 一方、大便は大レバーを使用し、より多くの水量で確実に汚物を流し切ることが重要です。 適切な水量で流すことで、排水管内での汚物の滞留を防ぎ、つまりのリスクを大幅に減せるでしょう。 特に大便の場合、十分な水量がないと汚物が排水管内に付着し、時間の経過とともに蓄積してつまりの原因となるため注意してください。トイレットペーパー以外流さない
トイレットペーパー以外の物を流すと、配管のなかでつまりが発生しやすくなります。トイレットペーパー以外の物は分解されにくく、長期間にわたって流すと徐々につまりを引き起こします。 特に、ティッシュペーパー、生理用品、ウェットティッシュなどの同じ紙類でも、トイレに流すと配管をつまらせる主な原因となるので注意しましょう。 また、子どもがトイレにおもちゃを持っていかないように注意したり、スマートフォンをポケットに入れないようにしたりするなどの工夫が必要です。 トイレにティッシュを流すことでつまりの原因になる理由は下記をご覧ください。>>トイレにティッシュを流すと詰まりの原因になる?自分で直す方法や予防策をご紹介